産経、海賊に神経をとがらせる。
世界一周の3隻「予定通り」航行 イエメン沖タンカー襲撃直後、政府は停泊要請 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/worldnews/146115
産経がこのところ熱意を込めて問題視している*1イエメン沖海賊事件ですが、タンカー襲撃の直後に日本の客船3隻が同じ海域を強行突破していた、というニュースです。4月21日のことなのですが、1ヶ月近く経った今月18日になって「わかった」というのは、それだけたいした問題じゃなかったということなのではないでしょうか。少なくとも3隻のうちの1隻、郵船クルーズの「飛鳥II」については、同じ日本郵船グループのタンカー「高山」が襲撃されているのですから、事態を甘く見て結果オーライで突っ走った、というような指摘はできないところでしょう。
イエメン沖*2に限らず、マラッカ海峡なども海賊の頻発地帯として知られ、そこを日本船が無数に通り抜けているのですが、基本的に海賊対策としては西崎義展氏のように自ら武装するか(しかしそのまま日本に帰国するとタイーホです)、これらの客船のように危険海域を急いで通り抜けるしかないわけです。まさか、いちいち護衛線を付けろとか無理なことを求めているわけではないでしょうし、産経はなにをさせたいんでしょうね。いつ通過したって危険なものは危険なのに。
しかし、もしこの政府の要請を無視して無事通過した世界一周の客船がピースボートだったら、産経は大喜びで報じたんじゃないでしょうか。残念ながら(?)第60回ピースボートはこの日、地球一周の旅が終わりに近づき、オーストラリア方面を経由してパプアニューギニアのラバウル港で停泊していたそうです。
PEACEBOAT - クルーズ - 第60回ピースボート Ship's Position
http://www.peaceboat.org/cruise/60th/sea/0421.html
わりとどーでもいいのですが、世界一周をする日本客船が、3隻数珠繋ぎになるほどある(他に少なくともピースボートがある)ことに、いちばん驚きました。