産経抄、誤報に警鐘を鳴らす。
【産経抄】12月30日-イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/112799
「 『誤報』が政治をねじ曲げた例として昭和57年の教科書検定報道がある。」という冒頭部から期待させてくれますが、2007年の教科書検定の話は出てきません。はて、産経抄の言い分では、沖縄県民集会の参加者数を11万人と朝日新聞だけが「誤報」したことで再検定がねじ曲げられた、ということになっていたはずですが、この説はもう取り下げたのでしょうか。昨日のエントリ*1で触れた「正す会」の記者会見の記事もかなり地味でしたし（iza!では配信さえされませんでした）、改めて考えてみると、ここしばらく（少なくとも12月半ば以後）、「11万人」の話題は産経にほとんど出てきていません。
今日の産経抄が教科書検定の話を出さずにどうしたかというと、「福田首相と温家宝首相の記者会見で通訳が誤訳した」という産経のスクープ、つまり産経新聞しか載せていない記事を元に、話を展開しています。ところが。
また産経新聞が捏造？福田首相の台湾発言について-解決不能
http://d.hatena.ne.jp/hagakurekakugo/20071229/p2
たとえばhagakurekakugoさんがこのエントリで検証しいるように、どうやらこの産経のスクープ自体が誤報らしいのですね。
ほんとうに、誤報って怖いものですね。それを信じてしまった人が他人に吹聴したら、いらん恥をかかされる羽目になってしまうわけですから……。
