黙然日記(廃墟)

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産経「正論」、ネット新聞を論じる。

【正論】公文俊平 「ネット」と新聞、読者との新たなコミュニティー-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/110390/

 今週の産経新聞「正論」欄は「ネットと新聞」特集らしく、昨日は坂村健氏がこのテーマを論じていました。二人とも、というか誰が論じても同じになるでしょうが、紙の新聞は衰退しネットが主流になっていくだろう、という前提で、なにが残ってなにが変わるか、どのようなモデルになっていくかを論じており、メディアとテクノロジーに興味がある人間としては、純粋に興味深く読めるシリーズになっています。
 といっても、このblogで素直に「正論」を褒めるわけがなく(笑)。たとえばこの公文氏の論説は、予測として正しいだろうと思える部分も多いのですが、それだけに、産経に載っていることが皮肉だなという内容になっています。「新聞業界全体が共同して投げ銭システムのようなものを構築しなくてはならない」というあたり、実現するとしたらまず、産経・毎日をオミットして朝日・日経・読売が作る共同サイトからでしょう。なにより、「一般人が記事を書き新聞社が選別して配信する」システムの提案は産経iza!を思い起こさせるわけですが、その醜態を見れば、新聞の未来をつぶしているのは産経新聞の試みじゃないかという気もしてきます*1。選別にあたって新聞社の信頼性が重視されるというあたり、ますます産経には関係なさそうな話ですしね(笑)。産経信者を公言した(リップサービスかもしれませんが)公文氏がどう思っていても。

*1:もちろんここでOhmyNewsを思い起こすこともできるので、iza!だけの話ではありませんが。