黙然日記(廃墟)

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産経と古森氏、テロ国家指定にこだわる。

拉致重視の福田首相の訴え重要 テロ支援国家指定解除でボルトン前大使-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/101532

日米首脳会談が正念場に テロ支援国家指定解除問題-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/101692

 上はワシントン支局の有元隆志記者、下は古森義久・ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員の記事です。これ、両方紙面に載せたの? ほぼ同じ内容の記事を2回読まされる読者もいい迷惑だと思うのですが。
 昨日のエントリでも触れましたが*1訪米中の拉致議連・家族会・巣喰う会の代表がジョン・ボルトン国連大使と面会して、ボルトン氏からは解除反対の言質を引き出した、あとは明後日から訪米する福田首相がいかにブッシュ大統領を説得できるかだぞ、と言っているのですが、さてはて。ボルトン氏はあくまで「前」国連大使、古森氏が発言を紹介しているのも「最近まで東アジア問題を担当していた前高官」とか「米朝関係に詳しい議会筋」とか、現時点でブッシュ政権に影響力があるとは思えない人物ばかりです。古森氏には、ネオコンじゃないまともな共和党議員との人脈とかはないんでしょうか? ひとつのルートだけいくら深く食い込んでいても、政権の人事に変化があればなんの情報もとれなくなるというのは、安倍政権べったりだった阿比留瑠比記者が安倍辞任とともに記者として失脚したのを見ればわかるでしょうに。(あ、古森氏の方が先でしたね)。
 あるいは、「テロ支援国家指定解除」という強力なカードを切ること(に日本が賛同すること)で拉致問題に関する譲歩を引き出すとか、ゲームの戦略はいくらでもあると思うのですが、古森氏や有元記者は、あるいは拉致議連以下の訪米団や、要するにその辺の人たちは、「指定継続で圧力をかけ続ける」という一種類の考えに凝り固まっているようです。自分たちの路線を実現させることと拉致問題を解決することと、どっちが重要だと思っているんでしょうね