古森義久氏、陰謀説を嗤う。

小沢一郎氏の辞意表明はアメリカの謀略？！――陰謀説を嗤う-ステージ風発：イザ！
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/376749

　先に本文を読んでから、エントリのタイトルはこれしかないな、と思いつつあちらの見出しをコピペしたら、まったく同じ表現を使っていたのでちょっと笑いました。内容についてはげらげら笑っております。
　小沢氏の辞意表明が米国の陰謀ではないかとの陰謀説を立て、そちらに情報はないか、と古森氏に問い合わせた間抜けな週刊誌があって*1、まだそんなことを言っている人がいるのか、と苦笑したという内容です。
　まあだいたい同意できる内容で、わたしもときどき面白がって「これは○○の陰謀だ！」とか書くことはあるのですが、世間に流布する陰謀論の99%は聞く必要もないもので、残り1%は聞き流せば済むようなものでしょう。
　で、同意しつつげらげら笑っているのはもちろん、この正論を述べているのがあの古森義久氏だからですね。米下院の従軍慰安婦問題決議は中国政府の陰謀だ（古森氏は「陰謀」という言葉を使ってはいませんが、「表に出ないように思惑通りに事を進めようとしている」と主張しているのですから、一言にまとめれば「陰謀」説としか言いようがありません）、とあれだけわめきちらしていた人が、なにをもって他人の陰謀説を嗤えるのかと。こう言うと、「米国が一枚岩になることはあり得ないが中国ならあり得る」と反論されるのかもしれませんが、中国政府にも内部の権力闘争があることは、元産経新聞中国総局長の古森氏ならご存じのはずですし。
　もうひとつ、「2003年のイラク戦争はブッシュJr.によるパパブッシュの意趣返しだ」という説を陰謀論として、そんな証拠は見つからなかったと嗤っていますが、本人一人の思惑ならば証拠が出てくるはずはないし、そもそも誰でも思うようなことを陰謀説扱いして、その藁人形に反論することで陰謀説全体を否定したつもりになっているのが、もうね。ちょっとここんとこ気が滅入っていたのですが、やはり古森さんは楽しませてくれます。ありがたや。

冷却化する日米同盟　給油活動停止や対北朝鮮めぐり-イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/97577

　ついでなので古森氏のこの記事も紹介しておきます。ジム・アワー氏とマイケル・グリーン氏のコメントを並べ、しかも両氏がいかに信頼に足る人物かをわざわざ強調しているあたりだけでも、爽快な気分になれますね。

*1:「大手のまじめな週刊誌」と表現されているので、フジサンケイグループの「SPA!」ではないでしょう。「週刊文春」あたりかな？