黙然日記(廃墟)

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産経、ニュアンスで伝える。

「公正な視点命脈、新聞は消えない」新聞週間記念の集い-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/92637

 んーと。まあ、産経にツッコミを入れるべきところなのですが、この見出しがすべてですね。見出しの発言は、脳科学者の茂木健一郎氏によるものです。
 産経新聞の記事本文では、茂木氏の発言は「多くの人が、新聞は公正な視点で提示しているというのが命脈と思っているので、どんなにインターネットが発展しても新聞は消えることはない」となっています。一方、同じ講演会について伝える読売新聞の記事*1は、茂木氏の発言を「インターネットがどれだけ発達しても、客観性を追求する感覚を持ち続けている限り、新聞はスタンダードとして残っていくと思う」として引用しています。主旨としてはほぼ同じなのですが、微妙なニュアンスの違いをお楽しみください。産経の引用は、前半と後半に分けてみると、どういうニュアンスで伝えたいのかがよくわかると思います。
 どちらの記事が正確なのか、あるいはどちらも正しいのか、茂木氏のblogで講演の(たぶん)全文が音声ファイルで公開されているので確認すればいいのですが、実はわたしはまだ聴いていないのです。すみません。

茂木健一郎 クオリア日記: 脳とメディア
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2007/10/post_5b7a.html

*1: http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071019ic23.htm 。この集いについて伝える新聞社の記事は、読・産の2本しか見つかりませんでした。