黙然日記(廃墟)

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産経「主張」、福田氏を批判する。

 昨日のエントリ http://d.hatena.ne.jp/pr3/20070918/1190127210 は正直言ってあいまいな記事を元に苦し紛れの推測をしたのですが、もしかしたら大筋合っていたのかな、と今朝の「主張」を見て思いました。

【主張】総裁選と拉致 福田氏は具体策を明確に-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/85247/

 産経としては、少なくとも「主張」としては、拉致問題が、あるいは拉致問題に強硬策を採ることが最優先課題で、それ以外は核もミサイルも北東アジアの安定と平和も、どーでもよさげに見えるんですね。なぜそうなるかについては、こわい考えになってしまったのでやめておきますが。
 口先で強硬策を唱えていた安倍政権で拉致問題がひとつも進展しなかったのは事実だし、米国が対話路線に切り替えてから核問題で進展があったのも事実です(査察の実効性には疑問があるとしても)。小泉訪朝も対話路線で結果を出していますから、いろいろな面を考えて福田氏が対話路線の復活を目指すのは、ちっともおかしな政治判断ではないでしょう。
 産経は福田氏の発言に対して「『国際情勢の変化』とは何か」ととぼけていますが、対話路線に切り替えるべき国際情勢の変化を感じていないとしたら、産経「主張」はいったい、どういう基準で物事を見ているのでしょうか。小泉政権当時、対話路線の福田官房長官と圧力路線の安倍官房副長官が対立したことを指摘しておきながら、安倍首相の路線を継承しないのは間違っている、とでも言いたげな主張も、かなりおかしなものだと思います。
 まあ、産経がこの福田批判を続けるなら、それはそれでどこまで続くのか興味深いところだし、首相就任と同時にまた手のひらを返すようなことがあったら、今日の「主張」を思い出してみることにします。