黙然日記(廃墟)

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古森義久氏の恐るべき粘着ぶり。

 今の産経新聞ワシントン駐在論説委員兼編集特別委員に期待される記事は、「米国、特にブッシュ政権が安倍辞任をどう見ているか」ではないかと思いますが、さすが古森氏はもっと先、数ヶ月後の政局を見ているようです。もうちょっと足元も見たらどうかと思いますがね(ボソ。

小沢一郎氏の恐るべき変節ぶりーーー米国との安保協力について小沢氏はかつて何を主張したか。-ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/299577

 それにしても、最近9本のエントリの中で小沢氏の“変節”を批判するエントリが4本目というのは、なかなかすごいですね。安倍辞任の約半月前から唐突に始まってこの勢いというのは、いったい古森氏になにがあったんでしょうか。4本目ともなるとよくネタが続くなと思うところですが、実は2本目以後は同じネタを何度も蒸し返しているだけですから、ツッコミもだんだん難しくなってきます。
 今回のエントリでは、日米同盟の重要性について力説しています。「米国の戦争」に協力しなければ「日本の戦争」にも協力してもらえなくなる、これは日米同盟の否定だ! というのですが、日本国が「戦争をしない国」であることは、米国がどこよりもよく知っているはずです。その上で日米安保条約を結んだのですから、勝手に変な期待をされても、日本国民としては困るところですよねえ。そのために憲法やらを変えろ、と主張するならわかるのですが、「政治家が憲法を守っている」と批判するのなら、古森氏は憲法(「日本国憲法」に限らず)の存在意義を理解していないとしか思えません。
 “変節”についての批判もかなり難癖めいていませんかね。14年経てば個人の考えも変わるし、なにより周囲の状況が変わります。湾岸戦争はあきらかにイラクに非がありましたから、もうちょっと国連軍や米軍に協力すべきだった、と反省したとしても、アフガン戦争や特に現在のイラク戦争の理非を考えて、理がない戦争を繰り返す奴にはこれ以上付き合ってらんないなあ、てな態度を示すことは、なにかおかしいことなんでしょうか。
 古森氏がこれほど“変節”、意見を変えることが許せないと思うなら、直接声が届くとは限らない小沢氏より先に、まず自社の無節操ぶりからなんとかした方がいいんじゃないでしょうかね。論説委員というのは紙面の論調を決定するのが仕事だと理解しているのですが、なんとかできないものなのでしょうか。