黙然日記(廃墟)

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安倍エンド。

 まあなんかたいへんなことになっておりますが。いちおう記事らしきものを貼っておくか。

安倍首相が辞任会見「国民の支持なく政策推進が困難」-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/84088/

 参院選惨敗ですら馬耳東風で受け流し、内閣改造までしてやる気満々に見えた彼が、なぜこのタイミングでいきなり決断を下したのか。陰謀説とかいろいろ出てくるだろうと思いますが、わたしはちょっと違うんじゃないかな、と感じました。
 それこそたいへんな職責がかかることはわかっている(はずの)地位に、自ら求めて就いた結果ですから、基本的に同情する理由はありません。本人以外の誰がどう考えてもいちばん向いていない奴が、首相になってしまったこと自体が間違いだ、としか言いようがないところです。ただまあ、水に落ちた犬を叩くのもどうかと思うので、これはこのへんにしておきます。というか、ある可能性について考えてみたら、いささか同情めいた感情が沸いてきてしまったので、あまり厳しい批判をしたくないなあ、と。
 彼が“首相にいちばん向いていない”と考えられるひとつの理由が、いろいろな面に表われていた精神的弱さです。たとえば過敏性腸症候群を患っているという説が就任当時から流れていて(特に公式発表はなかったと思いますが)、つまりプレッシャーなどのストレスが身体症状に現れていたということですね。これを鬱症状の前兆をみなすことは、無理ではないと思います。おそらく、辞任の決断をしたのは、今日の午前中とか早くても昨夜とか、そんなものだったろうと想像します。直接のきっかけは、今日午後に予定されていた代表質問だったのでしょう。所信表明演説は原稿を読めばいいのですからたいしたことはないのですが、代表質問だと(いくらシナリオを用意してあっても)基本的にはその場で受け答えしなければならないわけで、鬱が始まっている人間にとってこれは相当きついことです。この大きなプレッシャーが、閾値を越えさせてしまったのではないでしょうか。
 まあ、別の見方として「八方ふさがりに追いつめられた奴が逆ギレして自爆」という考えも成り立ちますし、それはそれで正しいのですが、そうでない見方もあっていいのではないかな、と小さな声で言っておきます。


 「精神病患者が首相の座を目指したことか間違い」とまとめておきます。いい悪いではなく、間違いであったと。彼個人を責めることはできませんが、政治家としての安倍晋三は、やはり責任を自覚していなかったという結論になるのかな。今回の辞任についてだけではなく、そもそも政治家という人生を選択したこと自体への責任です。同じように苦しんでいても、他の選択肢をどんどん狭められて皇太子妃や横綱になってしまった人と違って、彼にはまだ、なにかしらの道はあったはずなのですから。
 今の彼にとってなによりの薬は、職責を離れてゆっくり休養することなので、できれば議員も辞めて隠居生活に入るのがいいんじゃないでしょうか。どっちみち政治家としては終わりなのだし、五十代前半の若さなら、リラックスした視点に立って次の人生を見つけることも不可能ではないはずですし、周囲のサポートも望まれるところです。――同病相憐れむという点を除けば、個人的にはやはり大っ嫌いな奴なので、彼自身はどーなってもいいんですけどね。