黙然日記(廃墟)

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古森義久氏と櫻井よしこ氏らと意見広告合戦。

中国系団体も表舞台に 米議会の慰安婦決議案-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/55119/

慰安婦問題で意見広告 米紙Wポストに櫻井氏ら-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/57174

 上は6/3付の古森義久産経新聞ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員の記事、下は今日付の山本秀也産経新聞ワシントン支局長の記事です。上はさぼっていた時期だったので取り上げ損ねていたのですが、関連記事が出たのでついでに。
 上の記事は中国系の世界抗日戦争史実維護連合会(以下、連合会)が中心となってニューヨーク・タイムズに出した慰安婦決議案賛同の意見広告について、下の記事は日本の櫻井よしこ氏や屋山太郎氏を中心とする人たち(以下、よしこタンたち*1)がワシントン・ポストに出した決議案反対の意見広告について。よしこタンたちの意見広告は、直接的には4/26の同紙が掲載した韓国系団体による意見広告に対する反論の形だそうです。
 韓国系団体とよしこタンたちが全面広告でやり合っているのに対して、連合会の意見広告は紙面の1/4サイズらしく、わざわざ取り上げる意味があったのか疑問です。古森氏が「従軍慰安婦決議案は連合会とその背後の中国政府による陰謀」という説を唱えはじめ、それにこだわり続け、連合会の名前を見かけるたびに大喜びで記事にしていること以外に、理由を思いつきません。連合会が意見広告を出したことを、古森氏はそらみろと言わんばかりに報道していますが、本当に陰謀だったら連合会の名前で意見広告なんか出さないんじゃないでしょうか。かつて統一協会合同結婚式を擁護する意見広告を産経新聞が掲載したとき、統一協会そのものではなくシンパの知識人たちが連名で賛同するという形を取ったときのように。
 ところでこの件を思い出すと、よしこタンたちの意見広告が連名の形を取っているのはなかなか興味深いところですね。日本会議ってかなり大きな組織のはずだし、主張の内容も完全に一致していると思うんだけど、なんでこういうとき前面に出てこないんでしょうか。


 というようなことをもたもた書いていたら、asahi.comにもよしこタンたちの意見広告に関する記事が出ていました。こっちの方が詳しいですね。

asahi.com:「慰安婦強制の文書ない」 日本の国会議員ら米紙に広告
http://www.asahi.com/politics/update/0615/TKY200706150143.html
島村宜伸農水相河村たかし氏ら自民、民主両党の国会議員ら計44人のほか、ジャーナリストの桜井よしこ氏、岡崎久彦・元駐タイ大使らが名を連ねている。

追記。(19:28)

 コメント欄でStiffmuscleさんにご教示いただきました。参加者の一人である西村幸祐氏のblogで、よしこタンたちの意見広告が読めるようです。

酔夢ing Voice - 西村幸祐 -: No Comfort, Yes, Prostitute!意見広告ではありません。
http://nishimura-voice.seesaa.net/article/44871251.html

 とりあえず情報を整理。この意見広告の主は屋山太郎氏・櫻井よしこ氏・花岡信昭氏・すぎやまこういち氏・西村幸祐氏の5人で、「歴史事実委員会(the Committee for Histrical Facts)」と名乗っています。賛同者として国会議員44名・知識人14名が名を連ねており、既報の他に、国会議員は自民党稲田朋美氏・民主党松原仁氏・無所属の西村眞悟氏など。知識人は東中野修道氏・西岡力氏・藤岡信勝氏・西尾幹二氏など、おなじみの面々が揃っています。

*1:古森氏が「世界抗日戦争史実維護連合会」を「抗日連合会」と勝手に略しているのに習って、こちらも勝手に略してみました。