黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

言論へのテロを肯定するiza!ブロガーたち。

 事件そのものについては「言論に対するテロや脅迫は許せない」だけで終わってしまうので(こう言い続けることはとても重要ではありますが)、iza!ブログにたむろする人々のリアクションを見てみましょう。

朝日新聞さいたま総局に脅迫文 社員殺害ほのめかす-ブログ一覧:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/53485/tb/

 現時点では8件のTBがついており、1件は外部からの、「テロは嫌だ」という表明です。イザ!ブログからは7件。そのうち、まともと思えるリアクションをしているのは、どうやらandorian21さんだけですね。

殺害してどうなるの?-サンケイダイスキ?:イザ!
http://andorian21.iza.ne.jp/blog/entry/178949

 そして危惧していたとおり、残り6件は脅迫状を肯定するものと、少なくとも否定はしていないものでした。
 どんなに許せない言論であっても、それに対して暴力を振るう、またはその可能性を示して脅迫することは、言論の根本を否定するものであり、多少なりとも政治的な主張をするblogという言論の場にいるのなら、決して認めてはならないはずのことです。また、テロへの共感を示すことは、テロに荷担するのと同じです。共感を示されたテロリストはさらに調子に乗るだろう、というぐらいの想像力は持っていたいものです。
 「ひどい報道に対して黙っていてもいいのか」という反論が予想されますが、「黙っている」必要はありません。「反論」すればいいのです。ただし、「物理的暴力」を使うことは、反論とはまったく違います。朝日新聞阪神支局襲撃事件に共感を示すようなblogさえ見つけましたが、少なくともこういう人は言論の場に立つ資格がないのだということは強調しておきます。雑誌「正論」欄で似たようなことを書いた人がいたときは、さすがに「正論」も謝罪記事を出したそうですが。

 これはウヨとかサヨとかの問題ではありません。わたしは連日のように産経新聞の論調を批判している人間ですが、産経新聞社に同じような脅迫状が届いたら、同じぐらい憤りを覚えると思います。残念ながら、今の日本には右翼テロリストの方が多いようで、朝日や日経に右翼テロが仕掛けられることはあっても、言論に対する左翼テロというのはここ数十年記憶にありません。(あったらご教示願いたいと思いますが、相対的に少ないことは確かです)。しかしだからといって、テロ反対がサヨ的言説だとは言えません。繰り返しますが、右も左もなく、言論に関わる者なら誰でもテロ肯定はできないはずなのです。