黙然日記(廃墟)

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古森義久氏、記事を濫造する。

慰安婦「契約の下で雇用」 米陸軍報告書、大戦時に作成-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/52405

 同じソースで何本も記事を濫造しないでくださーい。
 前回の記事のソースが新発見の資料なのかどうかは議論があったようですが(しかしこの記事によると既発見のものだそうですが)、いずれにしろソースは同じものでしょう。慰安婦問題の記事をいまさら出すこと自体が疑問なのに、そのうえ焼き直し記事では、さすがにそろそろ古森信者のウヨ諸君も呆れてるんじゃないの? 
 で、事実上の人身売買でも形式的な契約書を用意することはよくある話だし、むしろ契約や前借り金という形式を踏まないと明白に違法な人身売買になってしまうのだから、ない方が不思議です。その契約がどのような内容でどのように履行されていたかが問題なんであって。
 そこで報じられている契約の内容を見ると、経営者と慰安婦の取り分が半々の上に、食料だけは無料でも「衣類、日常必需品、さらにはぜいたく品を法外な値段で慰安婦たちに売りつけ」られていたなら、半分以上が経営者の懐に入っていたことになります。典型的な管理売春・奴隷的搾取ですね。「兵士が個人的に慰安婦に金を払っていた」という古森氏の主張は、どうなってしまったのでしょうか。
 そして廃業や帰国の自由が事実上なかったなら、やはりこれは売春行為の強制であり、性的奴隷化であるということにもなるのですが、わざわざこういう報告書を産経新聞の紙面で報じるのは、今までの主張を転換したということなんでしょうかね? どうも、そういうふうには見えないのですが、この矛盾に気づかずに記事を書いているとしたら驚いた話です。