黙然日記(廃墟)

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マイク・ホンダ議員インタビュー。

A congressman faces foes in Japan as he seeks an apology - International Herald Tribune
(謝罪を求めたために、日本で敵と直面した議員)
http://www.iht.com/articles/2007/05/12/asia/12honda-web.php

 ニューヨーク・タイムズのノリミツ・オーニシ記者による、マイク・ホンダ議員へのインタビューです。ある意味でネトウヨが大喜びしそうな組み合わせですが、少なくとも政治的な主張は予想どおりですね。例によって機械翻訳でざっと読んだだけですが。
 興味深いのは、ホンダ議員がオーニシ記者を緑茶と煎餅でもてなしたり、たまたま家にいた弟さんと日本語英語ちゃんぽんの会話をしたり、和食を食べて育ったのでアメリカの食べ物はSPAMしか知らなかったと言ったり、といった面を強調しているあたりですね。祖父母の出身地が熊本県であり、1910年以前(日韓併合以前――とは明記されていませんが)に渡米したことも述べられています。まあ普通に勘定すれば、65歳の日系三世の祖父母が在日朝鮮人だったと考える方がおかしいわけで。
 話が前後しますがこの記事では、ホンダ議員が決議案を出したことに関して、日本の保守派が「ホンダは日本に恥を掻かせるために中国政府が雇ったエージェントだ」と主張しはじめたことも述べています。これ、あきらかに産経新聞の古森記事を意識したものですよね。記事の見出しも、古森氏を含めた保守派を意識したものです。さらに、テレビ番組のインタビュアーが「日本人の顔をしているのになぜそんな決議案を出せるのか」と質問した、とも書いてあります。この件を詳しく追っていなかったので知りませんでしたが、誰がそんな非常識な質問をしたんだろう。
 ホンダ議員は、それこそ「自由、平等、人権といった普遍的な価値」*1のために、また、日本が「国際社会において、名誉ある地位を占め」るために活動している、というのが、この記事のテーマのようです。記事の結語を引用します(訳文はYahoo!翻訳に手を加えたもの)。

"If we wanted to help Japan," Honda said, "it should be in the light of, 'If you want to be a global leader, you have to first gain the trust and confidence of your neighbors.' "
「我々が日本を助けたいならば」、と、ホンダは言いました。「このような見方が必要です、『あなたが全世界のリーダーでありたいならば、あなたは最初にあなたの隣人の信頼と信頼を得なければなりません。』」


 つーか、古森義久記者も「ホンダ議員の出自に疑問がある」とか日本の雑誌だけでぐだぐだ言ってないで、こうやってホンダ議員にインタビューしてみりゃいいのに。なんのためのワシントン特派員なんですかね。米国下院議員などにいつでもインタビューできるから、じゃないんでしょうか。

*1:安倍壺三おちょぼ口で唱え古森氏を含む産経正論陣営がここぞとばかりに称揚する価値観。もちろんここでは、時代錯誤な反共主義の言い換えとしてではなく、言葉本来の意味で使います。