黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

著作権と二次創作。

ITmedia News:業界変われば著作権も変わる? 落語、同人誌、ソフトウェアの場合
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/13/news080.html

 なにか面白いシンポジウムがあったようです。三遊亭圓窓師匠を招いて落語界の意見を聞いたあたりがユニーク。たしかに(新作)落語の上演権を言い出したら、落語界の発展もなにもなくなってしまいますな。考え方としてGFDLクリエイティブ・コモンズの中間みたいなことになっているんでしょうか。利用は無料、改変は自由だが、利用に当たっては現著作権保持者(ネタ保持者=考案者やその直弟子)の許可が必要、というあたり。*1
 でまあ同人誌の問題も取り上げられたようですが、どうすれば今の活力を保ったまま著作権法の規定と整合性を持たせるか、あるいは新しい著作権の形を提案することができるのか、なかなか答えが見つかりませんねえ。二次創作を含む同人誌の世界が、日本のマンガやアニメにいろんな意味でのダイナミズムを与えていることは確実だと思うのですよ。
 現行著作権法が想定している「二次創作」は、それこそ小説を原作として(ほぼ同じストーリーの)落語を創作するような形だったように見えます。キャラクターだけ使ってまったく別の物語を創作する、「同人誌的な二次創作」(あるいは広い意味のパロディ)は、著作権法上の規定がないとも考えられます。そのへんからなんとかならないか、とちょっと考えてみたのですが、パロディに関しては判例が出ちゃっているから、素人考えで法解釈を覆せるわけでもなさそうだしなあ。うーむ。

*1:この解釈も、実際の落語の運用とは微妙に違うとは思いますが、無理に翻訳してみました。