黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

古森義久氏、日付を間違える。

 上のエントリを書いている間に古森氏の記事も来ました。

南京事件「30万人根拠ない」米出版社が論破本
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/42755
この2月に刊行された。

 えーと。それは、この本のことですか? 

http://www.amazon.co.jp/Politics-Nanjing-Impartial-Investigation/dp/0761835792/
The Politics of Nanjing: An Impartial Investigation
Kitamura Minoru (著), Hal Gold (翻訳)


商品の詳細
ペーパーバック: 190ページ
出版社: Univ Pr of Amer (2006/10/30)
ISBN:9780761835790

 いやあ、年を取ると時間の経過が速く感じられて、半年前のことでもつい先月みたいな気になってしまいますよねえ。それにしても、ここまできっちり間違えるというのは理解できませんが。

 で、英訳の種本はこちらですが、Amazonの紹介にしても古森氏の記事にしても、「30万人規模というのは捏造だが大規模な虐殺は確かにあった」というスタンスのようです。ウヨが大喜びしてレビューをつけていますが、どういう読み方をしているのか謎。で、英訳本の方は発行から5ヶ月近く経っても1件もレビューがついていないんだけど、影響力はどんなもんなんだろうか。翻訳されただけで「世界に認められた!」みたいにはしゃぐのは、なんつーか、二昔前ごろに日本の歌手が米国でレコードを出して実際にはまったく売れなくても「世界進出!」とはしゃぐのを見たときのような、ある種のほほえましさを感じるのですが。

iza!、情報を隠す。

「南京」反応は 「30万人虐殺」米出版社が論破本|米国|国際|Sankei WEB
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070311/usa070311000.htm

 ちょいと気づいたんですが、基本的には同じ記事のはずなのに、iza!とSANKEI WEBでは文章がパラグラフ単位で違っていますね。こちらではヨーク大学のジョシュア・フォーゲル教授に言及しているのですが、iza!ではその部分がすっかり消えています。古森氏の判断なのかiza!編集部の判断なのかは不明ですが、わけわからん。
 教授の「不同意だが参考になる」という発言は、当たり前のことであって、この本そのものを褒めているわけではないですなあ。