黙然日記(廃墟)

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8/27付コメントへのレス。

id:pr3:20060827:1156611458#c
# さてはて 『軍人は勝って何ぼだしなぁ。。…個人的には、こういう作戦やる奴は嫌いだけど。あと、初期の航空自衛隊について一役買ったんだから、それに関する表彰は不自然ではないかと。
靖国遊就館ではないし、靖国参拝支持派=遊就館の展示に大賛成派ではない。神社と戦争祈念館だから、そもそも別種だしねー。…まぁ同一視しちゃう人とか、遊就館の展示を靖国神社の教義だと思っちゃう人とかが国内にすら居るんだから、遊就館も右寄り過ぎる展示は少し控えてほしいってのが私見だな。』 (2006/08/28 14:59)

 というコメントを戴いたんですが、コメント欄で長い文章は面倒なのでここで。
 逆に言えば、いくら功績があったにせよ、虐殺作戦の実行責任者を表彰するのは不自然だろうと。東京裁判史観ということがよく言われますが、カーティス・ルメイへの叙勲はその最たるものでしょうね。「勝ってなんぼ」ではありますが、勝てばなにをしてもいいわけではありません。わたしは、いわゆる自慢主義史観には反対ですが、東京裁判を絶対とする史観にも与しません。「勝者が敗者を裁いただけ」という指摘はそのとおりで、その典型例がルメイ叙勲だと思います。bogusnewsさんもそのつもりでルメイをネタにしたのでしょう。
 後半について、言葉遊びのようですが、仮に靖国遊就館ではなくても遊就館靖国でしょう。宗教法人靖国神社が運営している展示施設である以上、その展示内容に関して靖国神社が主体になっており責任を負っていることは、言うまでもないと思います。祈りの場と展示というコンセプトは違いますが運営は一体なのだから、なぜ運営者の意図を区別して考える必要があるのか、その方が疑問です。参拝支持派と遊就館の関係については同意しますが、それだけに、アメリカすなわち旧敵国になにか言われただけであっさり展示内容を変える靖国神社の主体性のなさに、支持派から反発の声が聞こえないのが不思議で仕方ありません。
 戦没者を追悼することは、わたしもしている(つもりだ)し、日本人として当然のことだと思います。ただ、それを特定の宗派に属する(靖国神社神社本庁に属していないので厳密には神道ではないのですが)一宗教法人に向けて祈らなければならない理由がないことと、その宗教法人がA級戦犯合祀にしろ今回の展示取り下げにしろ、反対者はもちろん信者の気持ちすらないがしろにするような行動を取っていることについて、批判を加えるのもまた、当然のことだろうと思います。