黙然日記(廃墟)

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産経、検察審査会に過剰に期待する。

【西論】無罪相次ぐ強制起訴 「思考停止」から脱却し是正を - 産経ニュース
http://www.sankei.com/west/print/160826/wst1608260005-c.html

 産経WESTはもう、完全に独立したニュースサイトですね。たまたま神戸歩道橋事件を導入にしているだけで、中央で論ずるべきテーマです。西から(地方から)の視点が特にあるわけでもないし。
 検察審査会はもともと、司法エリートである検察庁が証拠不足などの理由により公判維持不可能と判断した事件の落ち穂拾いをするという、マイナスのスタート地点から出発する仕組みです。方制度の不備を浮き彫りにする役目はあっても、個々の事件で100%の起訴・有罪を勝ち取れると思っているのなら、司法制度の関する無知丸出しです。産経はずっと、検察審査会にそういう過剰かつ無意味な期待を寄せてきましたが、そろそろ気づくべきでしょう。百件を取り扱って一件でも有罪にする、検察の見落としを発見することができれば、この組織の役割は果たせるのだと。