産経抄と願望充足。

　トマトとスパイスたっぷりのカレーが旨い季節ですが、1日2回火を通さなきゃなんないのが面倒。

【産経抄】８月８日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150808/clm1508080003-c.html

　最近は小説を読んで折らず、文壇事情にも映像化される作品にもうとくなっているので、誉田哲也氏の名前も『武士道シックスティーン』シリーズの存在も知りませんでした。きっとすごく有名で評価が高いシリーズなのでしょう。その作中で、主人公が大学に幻滅する象徴として「自虐史観だ」と感じたり、韓国人留学生と歴史認識でトラブルを起こしたりするのだそうです。むしろ主人公がDQNなだけじゃないかと思ったのですが（学食で大声でそういう話をするか？）、短いコラムの紹介で判断するべきではないでしょう。
　現実の話として、南京事件否定論者のある教授は、中国人留学生の前でその主張は出来ないのだそうです。いろいろ言い訳していますが、歴史修正主義者を見ていつも感じる、「その勇ましげな言葉を、当事者の前で言えますか？」という疑問への回答が、思わぬところで得られたようです。そういうのを内弁慶って言うんですが、ご存知ですか？　よその子とまともにコミュニケーションが取れなくて、すぐ家に帰ってママのおっぱいにすがりつきながら「へーん」とか言ってる弱虫さんを、そう言うんですよ。だからってなにも、学食で大声で歴史修正主義を語ることはありませんがね。あ、願望充足小説なのか。