黙然日記(廃墟)

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産経抄の確信犯。

 「知的宇宙人の外見は地球人に似ているだろう」としても、それは一頭二腕二脚ぐらいの範囲で似ているということで、たとえば膝の関節が逆向きであることぐらいは十分に考えられます。実際に、膝に相当する関節が逆向きで二足歩行する動物が、地球上にも多数います。かつては宇宙人を人間が演じたり着ぐるみなどで表現するしかなく、「耳以外は人間と同じ」とかになっていたものが、今なら鳥脚宇宙人を3D CGで描写できますよね。誰かやらあいかしらん。

産経抄】粛々の正しい意味 4月9日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150409/clm1504090004-c.html

 「確信犯」の意味を、朝日新聞に載った中学生の投書から教わったというのは、さすがに嘘でしょう。文章を生業とする人間が、いまどき正しい意味を知らないはずはありません。それでも確信犯で嘘をつくあたりが、「産経抄」ですね(これは誤用)。
 「普天間飛行場辺野古移設は粛々と進める」と安倍晋三政権は繰り返してきましたが、「その『粛々と』は上から目線で箝に障る」と当事者である翁長雄志沖縄県知事に批判されて、「今後使いません」と頭を下げる一幕がありました。いくら頭を下げて言葉遣いを変えても、やろうとしているのは、住民や国民の声を聞かずに黙ってものごとを進めることなのですから、なんにもなりません。上から目線そのものを改め、国民の声を真摯に聞き、実際の政策に反映させることが必要なのですが、安倍政権にそれを求めるのは無駄なのでしょう。むしろ今回の一幕は、相手を舐めきっていることの証左であります。
 その翁長知事と河野洋平衆議院議長が訪中することを、まるで家鴨ならぬ鴨が尻尾を振って近寄っていくように描写し、「『右傾化政権』のレッテル強化に協力する気だ」とまくしたてているわけですが、どう見たって右傾化しているものが、外部から「そうである」と指摘されているだけのことです。政権の内側にいる(ような気分になっている)「産経抄」には、それが輪からないのでしょうか。いや、抄子も、自分たちが右傾化政権であることはわかっているのでしょう。なにしろ確信犯(誤用)を平気でやるコラムですからね。