産経副編集長の言論の自由観。
【編集日誌】「言論の自由」封じるのか - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140207/ent14020708100006-n1.htm
今日は黒沢通副編集長。NHKの籾井勝人会長・百田尚樹経営委員・長谷川三千子経営委員、安倍晋三政権が送り込んだ三人組の発言に対する非難を、一括して扱っています。非難されてあたりまえの発言だということが、まだわからないのですかね。「公正と中立」を盾にとってNHKに言論の自由を認めず、「大日本帝国のネガティブ面を放送するな」と求める産経の主張とは、矛盾しているのではないでしょうか。
【産経抄】追悼は日本の文化 2月7日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140207/ent14020703060000-n1.htm
野村秋介という人物についてはさまざまな評価があるでしょうが、対立する言論機関に乗り込んで拳銃自殺するという最期は、やはりテロリスト(恐怖主義者)のそれだったと言わざるを得ません。さまざまな評価があり得ますから追悼文集を出すのもよいのですが、「テロリストであった」という一点があるかぎり、公的立場にある人間が無条件に褒めそやすことはできませんし、公職を自ら退くべきだという議論も当然出てくるでしょう。これは、死者に対する礼儀とはもちろん別の問題です。「罪を憎んで人を憎まず」とは、言葉ではよく聞かれますが、実践するのはなかなか難しいものです。罪が憎ければ人まで憎んでしまうのが人間ですし、人を憎まないと決めたら罪を憎むこともついつい忘れてしまいがちになりますが、両者の区別は心がけねばなりません。
百田、長谷川両氏への批判を《言論封殺》といきまいていますが、発言するなとは言われていません。公職には、言論機関のトップにはふさわしくない、というだけです。前述した産経の姿勢、「NHKは大日本帝国のネガティブな面を放送するな」という主張こそ、「言論封殺」の名に値するのではないでしょうか。