黙然日記(廃墟)

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古森義久氏の大聖堂観。

【あめりかノート】ワシントン駐在客員特派員・古森義久 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131229/amr13122903080000-n1.htm

 《靖国参拝 オバマ政権の偽善》と題された一文です。そもそも「米国」ではなく《(民主党オバマ政権》という見出しからして恣意的ですね。本文では、まず最初に、米国バラク・オバマ政権の「失望」表明が、A級戦犯の合祀に対するものであることは《明白》としていますが、ここでいきなり、古森氏お得意の誤魔化しが入り込んでいます。靖国神社は、自由と民主主義を踏みにじる侵略戦争の象徴的存在として機能していたことが最大の問題です。その点を無視して、戦犯合祀だけに話を矮小化するのが古森氏のトリックです。一方で、ワシントン国立大聖堂では南北戦争の南軍将軍が祀られているではないか、奴隷制維持のために合衆国と戦った(南軍だって合衆国なんですがね)人物を祀っていることでは靖国と変わらない、という強弁に続くわけですが、すでに古森氏の論理の破綻は明らかです。国立大聖堂は侵略戦争のための装置ではないからです。最後におなじみのケビン・ドーク教授の発言を引用して権威付けしているあたりも、まったくいつもの古森メソッドですね。