産経抄の国益観。

【産経抄】１２月２８日＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131228/plc13122803080003-n1.htm

　首相靖国参拝にめろめろになって、なにが言いたいのかわかりません。テーマがずだぼろだから見出しも掲げられないのでしょう。いや、本人の内部では筋道が通っているのかもしれませんけどね。朝日新聞と毎日新聞の紙面に「国益」の文字が出たことを驚きをもって受け止め、ふだん《平和と民主主義》を掲げる両紙がこくえきを口にするとは、というのですが、「産経抄」は「国益」というものをなんだと考えているのでしょうか。その答えは、徐々に明らかになっていきます。有権者ではなく支持者との約束を《公約》と称し、それを守るのが「国益」の第一だそうです。第二は……ありません（笑）。どういう文章なんだ。
　米国が失望を表明したのも「国益」だそうですから、もう意地を張っているとしか思えません。歴史観で譲れぬ一線があることが明らかになった、という理屈ですが、理解できません。米国は、戦没者慰霊をするななんて求めていません。アーリントン墓地に対応する千鳥ヶ淵戦没者墓苑ですればいい、という明確なメッセージが示されていることを、なぜ産経は無視するのでしょうか。あげくに、駐日米国大使に靖国参拝を求めるなど、勝機で言っているとは思えません。そんなことを求めない我々は、またも非国民認定ですか。