産経論説委員の異説観。

【日曜に書く】論説委員・石川水穂　封じられた集団自決の真実＋（1/4ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130811/trd13081103080000-n1.htm

　新聞休刊日なので、昨日の紙面から。沖縄戦の集団自決については不勉強なので（勉強してることなんかなにもありませんが）、沖縄タイムスに掲載拒否され石川記者が重視している「新事実」が、どのていど重要なものだったかはわかりません。ただ、「集団自決命令を出したとされる人物が戦後、問題を指摘されてから書いた手紙」というのは、あまり史料価値が高そうではないという気がします。
　ただそれにしても、沖縄タイムズは掲載拒否すべきではなかった、と考えます。考えますが、産経石川記者に《沖縄のメディアには今も、異論を認めようとしない空気があるようだ》なんて書く資格があるのでしょうか。産経新聞に、産経の主張と異なる「異論」が掲載されるのを、ほとんど見たことがありません。玉に掲載してもそれは、二項対立にしたり、あきらかにおざなりだったり、さもなくば外部の（批判すべき）意見として取り扱ったりです。まともに異論を受け付ける意志が、産経新聞というメディアにあり、論説委員たちはその必要性を認識しているでしょうか。