黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の都議選観。

【主張】都議選自民全勝 参院選へ「安倍色」強めよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130624/elc13062403380012-n1.htm

 自公圧勝、民主退潮は予測済みだったのでいいとして、今回の東京都議会議員選挙の注目点は、日本維新の会大敗と日本共産党の躍進でしょう。まあまあの結果だったと評していいのではないでしょうか。さて、産経にとってはこれはどちらも都合が悪いらしく、特に共産党についてはまったくと言っていいほど触れられていません。安倍晋三政権・猪瀬直樹都政に対する強烈な批判票がこれだけあるのだということを、認めたくないのでしょうか。維新については橋下徹共同代表の責任を追及することで、石原慎太郎共同代表の党にしてしまおうという願望が透けて見えますが、そうなったら旧たちあがれ日本と同じ、泡沫極右政党に戻るだけでしょう。
 さて自公圧勝、それも立候補者全員当選という有様に、産経のはしゃぎようも尋常ではありません。最初の小見出しがいきなり《憲法改正こそ国の立て直しだ》ですよ。都議選を、いったいなんだと考えているのでしょう。地方選の争点が憲法改正だなんて、誰も考えていません。国政選挙の争点にしたって、経済や福祉、原発に比べたらほとんど相手にされていないテーマです。あたかもこの都議選の結果で改憲が信認されたかのような書き方ですが、維新の会の大敗を見落としてはなりません。もし参院選で、自民と維新が*1三分の二を確保できなかったら、どんな痴態を晒してくれるでしょうか。

*1:産経は認めたがりませんが、みんなの党は96条先行改憲に及び腰です。