黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」のNATO観。他。

【主張】日本とNATO 「片務性の殻」から脱せよ+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130419/plc13041903180004-n1.htm

 安倍晋三政権(第一次・第二次)の軍事的吹き上がりにNATOが騙されていることを、手放しで喜んでいます。ずっと国際的に「協力」を口先でふかすだけで、反対者をきちんと説得し国内与論を整えるという国内的裏付けをやる気のない安倍首相の口車に乗っかる、NATOもある意味気の毒です。この「主張」も、集団安全保障を目指すNATOの体制に日本も加われというわけですが゛集団安全保障と集団的自衛権の区別もつけていませんし、日米安全保障条約が片務的だという捏造も繰り返しています。こんな、ずっと以前から指摘されているような穴だらけの論を振り回してどうにかできると思っているのですから、産経のおめでたさにも呆れます。

【阿比留瑠比の極言御免】憲法改正は前文から+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130418/plc13041812340012-n1.htm

 昨日付ですが。あびるんが書くと、「憲法」という文字が「電波」に見えてしまうのは、乱視のわたしだけでしょうか。例によってというか産経の社内で統一でもされているのか、憲法前文の《平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した》に、またも文句をつけています。「諸国民」が具体的には連合国(国際連合)を指すことは明らかで、北朝鮮が平和を愛さない国だというなら、それは信頼に値する平和を愛する国民ではない、というだけのことで、論理的にもすっきりしています。要するに、以下の論はすべて無駄になってしまいます。平沼赳夫氏や安倍晋三氏や石原慎太郎氏や橋下徹氏の憲法前文に関する発言を嬉々として引用していますが、特定党派に偏りすぎです。《人間相互の関係を支配する崇高な理想》という部分も、そんなに意味不明でしょうか。意味を理解したくないだけではないか、と思います。
 まあこうやって、誤解や曲解を招く文章があるとするなら前文の改憲にかならずしも反対ではないのですが、その際には国連中心主義や国際平和主義をきちんと明記するかたちであらたな文章を考えればいいのではないかと考えます。これなら国民の大多数、ひいては国会議員の三分の二以上の賛成も得られるはずですし、国民の手による憲法だと胸を張ることもできるでしょう。あびるんの思うとおりにゃならないぜ。