黙然日記(廃墟)

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産経「正論」の風評観。他。

【正論】評論家・木元教子 真実を風評が駆逐して被害あり - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130318/dst13031803130003-n1.htm

 木元氏は「風評」と表現していますが、要するにデマゴギーですね。デマを見極めて正確な情報を元に、人々もメディアも行動しなければならないという指摘は、まっとうなものです。しかし木元氏が挙げている例のひとつに、納得いかないものがあります。仙台からの自主避難というのは、わたしだったらやりすぎと考えて実行しないことですが、考え抜いて避難を決断した人を批判することはできないと思います。まして、移転先で今度はPM2.5に悩まされている、ということをあげつらうのは、悪意があるとしか思えません。元が週刊誌のお笑い記事というところがますます問題です。該当記事はチェックできないのですが、これも一種のデマ情報ではないのですか。メディアに苦言を呈しておいて、あるメディアの内容はそのまま受け取るというのは、言動の矛盾ではないかと思います。
 デマに関して、あるいは人類と科学技術の関わりについて、抽象論では冷静な判断を示しつつ、各論になるとなぜか原発推進になってしまう木元氏の言説は信用できません。

【主張】衆院選改革 比例の優先枠は再考せよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130318/elc13031803150000-n1.htm

 自民党マンセー産経新聞ですが、さすがに今回の衆院選挙制度改正案には批判する姿勢です。どう考えても一票の価値平等に反する憲法違反の改訂案で、党利党略に絡められた擁護のしようがない内容です。わたしは衆院の定数削減に反対ですが、削減するなら小選挙区定数を削減すればいいものを(できればゼロにすればいいものを)、妙なところにこだわって大本のところを見誤る改悪案しか出せない結果になるのです。これについては「産経新聞よく言った」と述べておきましょう。ただし、他の案件についてはあいかわらずだろうことは火を見るよりも明らかですが。