黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の魔女狩り観。

【主張】東通原発 これでは「活断層狩り」だ+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130220/plc13022003160007-n1.htm

 これはもう、原発推進派の悲鳴とでもいうべき一文です。青森県東通原発に対して、原子力規制委員会有識者会合が「活断層がある」と判定したことに関し、なんやかやと泣き言を並べています。既存原発の地下に次々と活断層が指摘されることを《中世の魔女裁判を彷彿(ほうふつ)させる異様さ》とまで言っています。その前段で《原子力規制委員会の本来の任務は、原子力発電の安全性の向上のはず》と言っているのですが、「安全性向上」という言葉の意味を理解していないとしか思えません。明白なリスクを排除することが最大の安全性向上策であることは、言うまでもありません。活断層というリスクを抱えたまま原発を運転して、どの口が「安全性の向上」なんて言えるのでしょうか。「狂奔」という言葉は、産経の姿勢にこそ当てはまるのではないでしょうか。
 原子力規制委員会や第三者会議の人選にも文句をつけています。原子力ムラの人物を排除したことが不当だと言い立てていますが、彼らがいままで何をやってきたかを考えれば、当然のことです。最後には安倍晋三内閣に泣きついていますが、政治的思惑が原発の安全性を阻害することがないように、監視を強めねばなりません。