黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の物足りなさ。

【主張】所信表明演説 危機突破に総力挙げよ 「安全運転」では物足りない+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130129/plc13012903260005-n1.htm

 「改憲を言い出さなければ経済改革も失敗する」のだそうです。どう考えても逆だと思うのですが、産経「主張」はそのように結論づけています。
 第一次安倍晋三政権には反対していたわたしですが、アベノミクスと呼ばれる現在の経済政策には大筋で反対ではありません。麻生太郎政権と同じで、不況下には大型予算と金融緩和でカンフルを打つことが必要ということは理解できます。ただ文句をつけるとしたら、末端消費者の所得を上げる政策をまったく考えていない点です。この点からアベノミクスは破綻するのではないかと危惧しています。
 それはともかく、今回の所信表明演説では、改憲解釈改憲教育再生などのいわゆる安倍カラーが払拭されています。TPP参加・原発再稼働にも言及されていません。こうした保守色のなさが産経にとってはいたくご不満らしく、冒頭のようなねじくれた結論につながっていくのです。すくなくとも参院選後、両院で改憲勢力が三分の二の劇席を占めるまでは(そうあってほしくないと願いますが)、改憲を持ち出すことは得策ではありません。いまはおとなしくして時期を待つのが、安倍氏にとっては得策でしょう。そのていどの戦略的思考もできないのであれば、産経「主張」子は安倍氏より頭が悪いと言わざるを得ません。