黙然日記(廃墟)

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産経コラム、乱れること麻のごとし。

【解答乱麻】参院議員・山谷えり子 親が寄り添い育てる環境を+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130112/edc13011208430001-n1.htm

 新政権で入閣がささやかれながら閣僚になれず、副大臣政務官にすらお呼びがかからず、安倍晋三首相がまた乱立している審議会のたぐいにも呼ばれない、傷心の山谷氏です。じっさい、政権復帰したというのに党の本部長ぐらいで黙っているタマでもないでしょうに、安倍ちゃんに見捨てられたとしたら、どうするのですかねこれから。
 さてそんな外野の心配はよそに、連載コラムはきちんと続けているのは偉いところです。中身もいままでどおり、とんでもない代物なのは言うまでもありません。0歳児保育を全面否定し、家庭の愛情で育てるべきだという主張です。この、自称保守派による保育への憎悪はたいへんなもので、なぜいったいこうなるのか、わたしにはさっぱり理解できません。0歳児に親がもっと寄り添うべきだというのは理解できなくもありませんが、それなら前提として育児休暇を本格的に制度化すること、正社員だけでなく非正規の被雇用者も安心して育児休暇を取れるよう、言い換えれば非正規の福利厚生・給与面でのデメリットをなくすように、社会システムの根本的な転換を目指すべきですが、自民党の政策にそんな覚悟は見あたりません。いずれにしろ、それまでの過渡的な対策として、またキャリアを優先する生き方のために、0歳児保育は必須なのですが、ここまで頭から湯気を出して否定されては、話し合いをする気にもなれないところです。山谷氏やその妹分の細川珠生氏による0歳児保育否定は、代替案のない無理難題であることを、本人たちは承知しているのでしょうか。かつかつに生きてきたワーキングプアが、出産してゼロ歳児を抱えたとたんに家庭に入れと言われ、仕事をできずに親子そろって飢え死にするしか道がなくなることを望んでいるのでしょうか。少子化問題が解決しないのは、こういう(あえて言いますが)馬鹿げた言い方がはびこっているからと言っても過言ではありません。少子化が経済縮小や年金問題などほとんどすべての社会問題の根幹にあることを考えれば、このコラムを書いた山谷えり子氏は日本の敵と断言してかまわないと思います。