黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の断層観。

【主張】原子力規制委 断層調査の暴走が心配だ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121230/plc12123003230006-n1.htm
 原発の再稼働を難しくしたり廃炉に追い込もうとしたりする意図があるのではないだろうか。

 涙目状態です。原子力規制委員会による断層調査の結果、敦賀原発はほぼ廃炉決定、東通原発も再稼働の可能性はほとんどなくなり、現在唯一稼働中で頼みの綱の大飯原発も再調査となれば、原発推進派最右翼の産経「主張」としては泣き言のひとつも言いたくなるでしょう。しかしもともと、活断層の疑いがあるところを調べていたのですから、当然あり得る結果といえます。難癖としか言えません。
 またこの「主張」は、民間調査機関を作れ、排除された科学者を集めて調査し直せば違う結論が出るはずだ、とも唱えています。規制委の会合で電力会社の意見をもっと聞け、という主張と併せて、旧来の原子力ムラの発言権を維持しようとすることに必死なのがあからさまです。規制委の独立性が高いから暴走するのではないか、というのですが、独立性が高いからこそこういう結論を出し得たことは明確にしておかねばなりません。建設時の調査がいかにいい加減なもので「原発建設ありき」だったかを如実に表していると言えましょう。それを無批判に推進してきた産経は、今回の結果を受けて素直に反省すべきところなのです。