黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の現実重視観。他。

【主張】自公圧勝 国家再生へ責任は重い 安倍氏は現実重視の道歩め+(1/4ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121217/elc12121705490085-n1.htm

 《自民党への雪崩現象が生じたのは、〔中略〕安倍氏の「強い日本を取り戻す」などの危機克服に向けた訴えが国民に支持されたことが大きい》。いや、極端な議席差が出るのは小選挙区制の特徴(欠点)です。昨日も言いましたが、自公両党に議席数ほどの支持が集まったわけではありません。まして安倍氏の思想に対する支持とは言えません。《国民は〔略〕領土・主権を具体的に守ることを選んだ》《〔原発の〕再稼働が欠かせないとの現実的判断が評価されたといえる》《保守色を打ち出した「安倍自民党」に期待した有権者も多いはずだ》など、勝手な解釈が次から次へと出てきます。
 《憲法をめぐる政界再編の潮流が拡大する可能性を秘めている》《日米関係を修復し、同盟を強化・充実する》《新政権は〔集団的自衛権の〕行使を禁じている憲法解釈の変更に踏み込むべきだ》《やり残した大きな仕事は靖国神社参拝と政府の歴史認識見直しだ》といった、現実を無視した妄想的で危険な道への提言は、しかし安倍晋三政権なら現実化しかねないものであり、国民として注意が必要です。

横田さん夫妻ら「日朝交渉の早期再開を」  MBSニュース - MBS毎日放送の動画ニュースサイト -
http://www.mbs.jp/news/jnn_5209803_zen.shtml

 「こういう記事がある」というのはネタにしやすいのですが、「こういう記事がない」というのはちょっと難しい。とにかく、何かあるたびに日本人拉致事件被害者家族(および家族会)にインタビューに飛んでいた産経新聞が、先日の北朝鮮のロケット発射、そして今回の総選挙の結果については、家族らの談話をなにも報じていません。他メディアは取材しています。このMBS記事を見ればわかるのですが、被害者家族の象徴的な存在であるY氏夫妻と家族会代表のI氏がいずれも、先月から開始された日朝交渉に期待し、ロケット発射で交渉が中断したことを残念がり、新政権には交渉の継続を求めているのです。いつの間にか、といってはなんですが、家族会がまともな姿勢になっており、産経の主張とは相容れない立場になっていました。だから産経は家族会への取材を止めたのか、と憶測してしまいます。