黙然日記(廃墟)

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産経「主張」のご満悦。他。

【主張】衆院選あす投票 再生託す担い手はだれか 憲法を軸に国家観見極めよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121215/elc12121503100052-n1.htm

 総選挙前最後の「主張」で、政権復帰を目前にした下野なう産経はどう唱えているでしょうか。思ったよりは冷静にまとめているので驚きました。それでも、「改憲」を真っ先に持ってきて景気対策を最後にするあたり、産経だなあと感じます。
 例によって“国家観”という言葉を自分定義で使っているのですが、たとえば民主党というか野田佳彦政権が舵を切った中福祉高負担国家への路線も、国家観には違いありません。それはさておくとしても、《〔現在の〕憲法を活かし》という民主党の政策を《情けない》と切り捨てているのは、いかに歪んだ国家観を持っているかの証明であります。集団的自衛権の行使による“日米同盟の深化”を《どんな政権なら対応できるかを真剣に考える必要がある》という主張の偏向ぶりも特筆に値するでしょう。原発についてもあいかわらず、再稼働ありきです。
 社会保障について、改革が必要であることを認めつつ、最低保障年金制度を簡単に否定しているのも、単に「それを民主党が主張しているから」という理由で否定しているようにしか見えません。デフレ克服政策で《国民に痛みを伴う政策の断行》とか言っているのですが、もうたくさんです。庶民が痛みを受けて富裕層が設ける仕組みはデフレ克服に結びつかず、トリクルダウン理論も虚構だったことは、もう何年も前にバレてしまっています。なぜ産経社員は、自身がたいした給料ももらっていないのに、こんな虚構に固執するのでしょうか。
 まとめますと、政権再交代は不可避という状況で、なおも自公(というより自民と旧太陽の党)を推し、民主党中心の現政権を否定することだけに熱心という印象です。それでも投票呼びかけというかたちで、直接的な攻撃をしていないだけ、まだ産経にしてはまともな方でしょうか。

産経抄】12月15日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121215/elc12121503090050-n1.htm

 まともでない方です(笑)。自公大勝の選挙予測にバンドワゴン効果を警戒しつつ、言葉の端々に嬉しさがにじみ出ています。《日本より他国を大事にする政党や候補者》というのが、なんのことかわかりません。それまで中国の話をしていたので反日親中の政党や候補者のことかと思いますが、心当たりがありません。どう考えても、棄日媚米の産経や一部政党・候補者のことではないかと思うのですが。