産経、持ち上げる。他。

【オバマ大統領　変革への再挑戦】断層国家、弱体化の懸念＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121113/amr12111314270005-n1.htm

　古森義久記者が吠えています。負け犬の遠吠えという言葉そのままです。
　共和党ロムニー候補を支持しまくっていたこもりんですが、あいかわらずオバマ大統領を社会主義者呼ばわりしたり、ロムニー氏側を《米国の主流と自負する価値観》と持ち上げたり、オバマ陣営の勝利をネガティブキャンペーンによるものと断じたり、やりたい放題です。この選挙戦、およびオバマ陣営の勝利がもたらした断層が米国を弱体化させるという予測は、あまりに都合がよすぎるというか、本当に「遠吠え」以外の表現が思い浮かびません。客観的に「弱体化する」と予測したというより、「オバマ米国なんか弱体化してしまえばいい」という呪詛のようなものさえ感じます。「俺が勝っていればそんなことにはならないはず」とでも言いたげですが、選挙戦の断層なら結果にかかわらずしこりは残るでしょう。そして、米国の断層はむしろ貧富の差、格差社会が生み出しているという事実から、目をそらせているのではないでしょうか。その断層を埋める仕事を「社会主義」と決めつけるかたくなな態度は、古森氏からはもう一生ぬぐえないのでしょうね。

【石原新党結成】「太陽の党」のネーミング　「自分が中心、リーダーシップ感じる」… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121113/elc12111318050001-n1.htm

【石原新党結成】「おじいちゃんと同じ年。がんばって」　“政治マニア”春香クリスティーンさんがエール - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121113/trd12111318060014-n1.htm

　よいしょぉ〜！
　おじいちゃん新党の誕生です。あのたちあがれ日本が衣替えしたということで、期待できる点は（お笑い提供以外に）なにもありません。しかし産経にとっては待望の、本当に待ちかねた新党結成で、熱狂的に歓迎しています。関連記事を2件。
　まず上の記事。コピーライターの岩永嘉弘氏といえばわたしでも名前を聞いたことがある有名な方ですが、いいですかみなさん、コピーライターという職業は、依頼に応じてどんな対象でも美点を見つけレトリックを駆使して持ち上げるのが仕事であり、習い性になっています。いや、岩永氏のコメントがそうだとは言いませんけれどね。それにしても、あからさまに俺様中心のネーミングに「強いリーダーシップ」とは、さすがプロはうまいものです。
　そして下の記事。春香クリスティーン氏は政治マニアのタレントだそうですが、わたしは知りませんでした。よく発掘してくるものです。さて、彼女の発言は《「祖父も生きていれば８０代。同じぐらいの年だけど、日本のために頑張っている姿がすごく頼もしい」》というものなのですが、なぜこれが《「おじいちゃんと同じ年。がんばって」》という見出しになるのでしょうか。この記者（無署名）はもしかしたら高校生までスイスあたりで育ち、日本語が苦手なのかもしれません。「同じ年」を「同年代」、「がんばって」を「頼もしい」にすれば、コメントの主旨は変わらずに見出しとしても収まりがよくなるのに、なぜおかしな改変を加えるのか、わけがわかりません。