産経の負け惜しみ。

【産経抄】１１月８日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121108/amr12110803320001-n1.htm

　はい、悔しそうです。接戦が伝えられたわりには結果があまりに大差だったので、選挙制度のせいにしています。大統領選挙は1人の当選者を出す、本質的に全国一区の小選挙区ですから、日本の国政選挙における一票の格差は関係ありません。一票の格差が嫌なら全国一区に（あるいはできるだけ大きなブロック制に）すればいいのですが、産経がそういう主張をしているところは見たことがありません。そもそも一票の格差をそれほど深刻な問題だとは考えていない節もあるのに、ここで持ち出すのは悔し紛れとしか思えません。

【主張】オバマ氏再選　中国抑止の戦略貫徹を　「強い米国」が世界に必要だ＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121108/amr12110803350002-n1.htm

　オバマ大統領に「強い米国」を求めていますが、この主張はロムニー候補のおもな主張でした。もちろん、選挙後に少数派の意見を採り入れることは大切です。米国だけの利害を考えた場合に「強い米国」は選択肢のひとつですが、それは結果的に歳出拡大、あるいは軍事偏重を意味する場合が多いでしょう。産経「主張」の理想が先軍政治だということはいまさら言うまでもないのですが、無理な要求をしてはいけません。対中国でも強硬策を勧め、さらに日本を巻き込むのを当然の前提としているのは、あいかわらずの産経「主張」ですが、どさくさまぎれになにを言っているんだ、という印象しかありません。