黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

今年の産経の広島報道。他。

 67年目の広島原爆の日に、あらためて黙祷を捧げます。合掌

【広島原爆忌】67回目「原爆の日」 英仏が初出席、中国は欠席 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120806/plc12080610190007-n1.htm

【広島原爆忌野田首相「安心エネ確立めざす」 広島市長「福島と広島重なる」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120806/plc12080611230009-n1.htm

 ストレートニュースは、おおむね問題ないと言っていいでしょう。一昨年までの異常と思える秋葉忠利前市長叩きはどこへやら、という風情です。あれはいったい、なんだったのでしょう。米国の原爆に対する原爆忌で、米国の格に言及することがそんなに気にくわなかったのでしょうか。理由はそれだけとしか考えられないのですが、やはり異常としか思えません。

産経抄】8月6日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120806/trd12080603160000-n1.htm
 ▼惨禍の記憶は、国境や世代を超えてこれからも語り継がれていくと、信じたい。余計なイデオロギーがからんでこないかぎり、だが。

 いいことを書いていたのに、最後の一言で台無しにしてしまう例です。なんでもイデオロギーで見てしまうのは産経新聞の方ではないか、と言いたくなります。
 ここで「産経抄」が想定している《イデオロギー》は、「米国は核使用を反省せよ」「中朝の核はきれいな核」「原発即時廃絶」などでしょう。いずれも産経が目の敵にする思想ですが、実際には二番目のようなことを本気で唱えている人はいないし、一番目と三番目はあたりまえの、国民の願いというべき考え方で、いずれも色の付いた《イデオロギー》と呼べるようなものではありません。そうした仮想敵を恐れる産経の姿勢こそが、イデオロギーそのものということです。

【一筆多論】乾正人 暑苦しい夏を終わりに+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120806/plc12080607440004-n1.htm

 暑苦しいイデオロギーを振り回すことにかけては、産経社内でも乾論説委員は指折りでしょう。官邸前反原発デモを「暑苦しい」呼ばわりし、このデモは一般市民が集まっているのではなく過激派の扇動によるものだ、というあからさまなデマゴギーを垂れ流しています。まったく同じデマが7月28日付「産経抄」にもあったのですが*1、同一人の筆によるものでしょうか。
 ポスト団塊世代(1950年代産まれ)の団塊世代(1940年代後半産まれ)に対するコンプレックス(複合観念)は承知していましたが、乾記者においてここまで根がらみになっているというのは、暑苦しいどころか寒気さえ覚えました。