黙然日記(廃墟)

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産経安藤記者の平和観。

【新春・安藤慶太が斬る】(下) 沖縄は反戦平和の解放区か 異常な言論空間を考える+(1/5ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120103/trd12010312010006-n1.htm

 (下)。「しも」ではなく「げ」ですが、まだgdgdやっています。《反戦平和の解放区》。なんと聞こえのいい言葉かー!(AA略) いやほんと、なにが悪いというのでしょう。一部産経記者の(一部だと信じます)「平和」に対する憎しみは、近代人の常識を逸脱していませんか。この憎しみは時に「自由」「平等」「博愛(友愛)」にさえ向けられ、では近代の基礎となったフランス大革命の理念を否定するのかと思ったら、(それが「革命」であるという理由で)本当に否定してしまうから、驚きです。かといって封建主義者を自称する呉智英氏のような覚悟もなく、同じ口で平然と「自由主義陣営」なんて言葉を吐くのですから、笑いより先に怒りがこみ上げてきます。
 一般論が長くなってしまいましたが、安藤記事に戻ります。あいかわらず《プロ市民》とか《逆上せあがって》とか愉快な表記があります。未明の評価書搬入劇に関して、12月29日付毎日新聞社*1が、政府批判の視点のみで反対派をとがめていない、とご不満のようです。しかし、新聞が政府を批判しなかったらどうしようもありません。市民への批判は二の次でしょう。産経の記者にそのへんの勘所がわからないのはしかたないかもしれませんが。政府がどんなやり方をしても毎日新聞などは批判したであろうとあれこれ想定して、《どうにだって批判は可能なのだ》と指摘していますが、これだって産経のいつものやり方です。
 続けて、八重山の教科書採択問題。《紙面は連日、あたかも育鵬社を採択すれば明日にでも戦争が起こるかのような展開だった。読者は育鵬社に対する偏見を持》つだろうと言っていますが、それははたして偏見でしょうか。フランス革命をまともに評価できない思想の持ち主たちが作った教科書など、子供に読ませるべきではありません。《これでもかこれでもかと紙面による糾弾が続く。読者はいずれ間違いなく公正な判断などできなくなっていくに違いない》というのもこれもまた、産経が得意とする手法ではないでしょうか。最初は《一部の町教委の幹部》と複数のように書いているのにだんだん《当該幹部》と単数形になっていくようすも、それこそ安藤記者が《逆上せあがって》いる証拠のようなものでしょう。

*1:5日前のページが消えてるんですが、どういうことですか毎日さん。産経以下ですよ。