黙然日記(廃墟)

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産経野口記者の歴とした誤り。他。

【軍事情勢】韓国軍のモラルとモラール - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/534888/

 野口裕之記者の「軍事情勢」。全体に何が言いたいのか、わからないコラムです。韓国軍の軍紀が緩み士気が下がっているといって、「それでは自衛隊は大丈夫か」とか「日米韓同盟が危うい」などに話を持っていくならまだわかりますが、韓国軍のだらしない部分を紹介するだけで終わりです。また、その文脈ならベトナム戦争時の《蛮行》をあげつらう必要もないはずでしょう。どうも、体のいいヘイトスピーチとしか思えません。
 しかしひどいテキストです。《ベトナム戦争(1690〜75年)》はご愛敬としてもいいでしょう。《●(=右向三角)》の連続というのも、これは電子版編集部の責任でしょうから、神経を疑いつつスルーしておきます。しかし《金元総長は1982〜84年まで空軍参謀総長を歴任》という表現は、いったいどういう間違いから出てきたのでしょうか。「歴」という字の意味を知らないとしか思えません。

【主張】復興増税 所得減では景気が心配だ+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111113/fnc11111303290000-n1.htm

 産経「主張」が、個人の可処分所得の減少とその結果である景気後退を憂えているのを、初めて見ましたよ。いままでの「なにがなんでも法人税減税しろ、その分消費税を上げろ、結果がどうなったって知ったこっちゃない」という姿勢は、いったいどこへ行ったのでしょうか。
 企業減税で生み出された企業利益は、それこそ空洞化論ではありませんが、国外に逃げて行きかねない性質のものです。それに対して復興財源は、すべて国内の公共事業などに使われる性質のもので、国内総生産を押し上げる効果があります。今回の増税案がすべて正しいとは言えませんが、こうした違いを無視してこの先も企業減税を求めるなら、産経「主張」は単なる財界の短期的利益の代弁者で、もはや論理的な主張は不可能なのだ、と断言するしかありません。