産経、ぶんぶん回す。

充電式の携帯ライト　「太陽光で」「ぶんぶん回して」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111108/trd11110808170003-n1.htm

　携帯ライト（懐中電灯と呼ばないとピンと来ない世代ですが）の紹介記事です。ぶんぶん振り回して充電できると便利ですよね。安全性に問題がなければ。
　そういえば、こんな事件がありましたよねえ。

【裁判】産経新聞、新聞の拡販グッズとして「携帯電話を振り回して充電できる装置」売り込まれる→詐欺と判明、５０００万円騙し取られる
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1233634098/

　それはさておき、今日11月8日付紙面（東京本社版12〜13面）には、産経新聞紙面検証委員会なる会合の模様が掲載されています。自らの報道を省みる姿勢は誉むべきといえましょう。しかしどういうわけかこの記事、電子版には掲載されていません。よほど見られたくないのかと、穿ってしまいます。
　出席者は、社外委員が田久保忠衛（外交評論家）、葛西敬之（ＪＲ東海代表取締役会長）、残間里江子（プロデューサー）、土肥孝治（弁護士）の各氏、社内委員は飯塚浩彦･産経新聞取締役東京編集局長、片山雅文･産経新聞取締役大阪編集局長です（司会は平田篤州・産経新聞報道検証委員会事務局長） 。図書館で紙面をざっと眺めたうろ覚えの記憶では、大震災関連の報道について「原発事故にはぶれぬ姿勢」、政治報道では「官邸への批判で一貫」とか、そんな絶賛調の見出しが目に付きました。
　そしてなんとも驚くべきことに、江沢民氏死去誤報に一切言及がないという、とってもラブリーでチャーミングな紙面検証委員会だったようなのです。少なくとも社長以下3名が減俸処分を受けるレベルの（この処分だって常識では考えられないほど軽い）誤報が紙面に、そして電子版号外に掲載されたのですから、そこを検証しなければお話にならないはずなのですが。
　自らの非常識をここまであからさまにぶん回す産経新聞に、新聞としての将来はあるのでしょうか。「産経ぶんぶん」とかに改名したほうがいいのではないでしょうか。

【正論】筑波大学大学院教授・古田博司　中国ブロック朝鮮半島に広がる - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111108/plc11110803100003-n1.htm

　今日の「正論」。あいかわらずの古田氏で、安心しました。前回（ http://d.hatena.ne.jp/pr3/20110926/1317048495 ）はちょっとぞっとするような代物でしたから。今回は普通の電波 普通にわけのわからなさなので、安心して読むことができます。
　ブロック経済に二種類ある、と説いていますが、古田氏いわくの「古いブロック経済」は、一般的に言えば帝国主義経済のことでしょう。自身も、「古いブロック経済」の中国が北朝鮮を≪経済王国の経済植民地≫になると表現しています。なんでこういう当たり前の概念を、「帝国主義型ブロック経済」と書かずに、わざわざ「経済王国」なんて変な言葉を発明して説明するのでしょうか。朝鮮近現代史に詳しい古田氏ですから、その前提となる日本や列強の帝国主義についても熟知しているはずです。それとも大学の講義でも、「大日本帝国の王国ブロック経済に取り込まれる朝鮮」などという説明をしているんでしょうか。
　ところで、昨日の「正論」欄の稲田朋美氏はTPP猛反対でしたが、古田氏は「新しいブロック経済」であるTPPに賛成のようです。いろんな人がいろんなことを言っていて、面白いですね。