産経抄の共有観。他。
【産経抄】１１月７日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111107/lcl11110703150000-n1.htm「シェアする」という用法でのシェアに関する話は、悪くありません。おや今日はまともかな、と思っていると、「絆が≪「シェア」の言い換えといっていい≫とか言いはじめて、おやおやとなってしまいます。重なるところもありますが、「言い換え」は言いすぎでしょう。≪放射線量が検出されていない≫という妙な日本語がそれに続きます。震災や原発事故の痛みを分かち合う精神が薄れていることには憂慮をいたかざるを得ませんが、それを奨める論説がこんなレベルでは、だれを憂慮を「共有」してくれません*1。
そしてまた≪プロ市民≫の登場ですよ。10月14日付（ d:id:pr3:20111014:1318600765 ）で一度使ったから、今度は説明なしに使えるという腹でしょうか。こうやって自らの紙面の質を落としていく様子を見るのは、たいへん楽しい不安です。【正論】弁護士、衆院議員・稲田朋美 普天間のツケをＴＰＰで払うな＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111107/plc11110703160000-n1.htm
稲田氏はTPP参加に猛反対のようです。≪ＴＰＰバスの終着駅は、日本文明の墓場≫とまで言っています。日本型資本主義を守り、強欲カジノ資本主義の手先になるべきではない、と説いています。たいへん結構なお話です。ところで稲田氏は、自らの肩書きに「衆議院議員」より「弁護士」を優先させるぐらい弁護士業務にプライドを持っておられます。その弁護士としての経歴は、歴史修正主義訴訟闘争で負け続けたことを別にすると、カードローンの取立て訴訟が主だったとか伺っております。なるほど、そうした社会の矛盾を目の当たりにしてきたからこそ、≪日本は一握りの極端に裕福な人と多数の貧しい人の国ではなく、額に汗し努力した人が報われる、頑張りながら報われなかった人も助ける社会を目指すべきだ≫とか言えるのでしょうね。
