黙然日記(廃墟)

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産経抄の経費削減観。

産経抄】11月3日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111103/lcl11110303080000-n1.htm

 地方行政に、なんでもかんでも「無駄遣い」呼ばわりする立候補者は、もう信用しないことにしています。ハコモノ行政の名残があれば指摘するべきですが、人件費やゴミ処理など、行政組織として必須の支出まで闇雲に削減して、あとはなにが残るというのでしょうか。今回辞職表明した市長は元朝日新聞記者だそうですが(そして「産経抄」はそれを実にうれしそうに書いていますが)、朝日新聞産経新聞がなりふりかまわず推進してきた新自由主義万歳が行き着いた、ひとつの結末ではないかと思います。
 もちろん「産経抄」は、そんなことには頬かむりです。最終段落ではいきなり中央政界に話を持っていき、鳩山由紀夫元首相と、なぜか菅直人前首相の政治姿勢批判につなげます。鳩山氏に、普天間問題に関して何か非常識な発言がありましたっけ。「最低でも県外」のことなら、それは少なくとも地元主権者の意見を代弁しただけのことです。首相退任後の議員を続ける続けないの話では、醜態をさらしたのは確かですが。一方の菅氏には≪政権維持だけが目的だったとしか思えない≫という攻撃で、それが悪いことかどうかはともかく、いさぎよすぎるぐらいに首相を辞任した鳩山氏と並べるのは無理があります。まあ、ひさしぶりに「産経抄」の“無理やりな菅氏批判”が見られて、懐かしかったですが。