産経「主張」、覚えてる。

【主張】中国人のビザ緩和　安保の懸念にとどまらぬ＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110703/plc11070303340003-n1.htm

　なんとも奇態な「主張」です。“安保の懸念”とやらは産経のいつものアレです。観光客が基地をスパイするとか、「対馬が危ない」キャンペーンと同類です。そんなに観光産業の振興が気に入らないのでしょうか。で、それはまあいつもの産経だから放置するしかないとして、“とどまらぬ”がわかりません。本文を読んでも、なぜ数次査証の発給に踏み切ったのかと問い詰めるばかりで、懸念らしきものが何一つ具体的に述べられてはいません。政府が中国人観光客の沖縄誘致を考えていることは間違いありませんが（そもそも他にどういう解釈があるのか）、他になにがあるというのでしょうか。もしかしたら、自分でも思いつかないから、謎かけだけで終わらせているのではありますまいな。
　ひとつだけ思い当たるとしたら、以前ネット上でごく一部の人が騒いでいた、「沖縄三千万人誘致」のことです。沖縄を訪れる外国人観光客を年間延べ三千万人にする、そのために滞在型リゾートを開発し滞在客を査証面で優遇するというアイディアを、どういうわけか「沖縄に外国人が三千万人移住してきて乗っ取られる」と解釈し（「延べ人数」という概念を理解できなかったのでしょう）、さらにそれがなぜか民主党の売国計画ということにされた、あれです。あんなものもうみんな忘れてると思うしわたしも忘れかけていたのですが、産経「主張」はまさかいまだにあのデマをまに受けているわけじゃ……いやいくらなんでもそんな。だがしかし。