産経抄の行方不明観。
【産経抄】６月１４日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110614/plc11061402550006-n1.htm
たとえば、イージス艦あたごの事故において行方不明になっている漁師お二人を、わたしは今でも「行方不明」として扱っているつもりです。北朝鮮による拉致事件の被害者についても、いかに状況証拠が揃おうと、彼らは生きているはずだと、立場を超えて「信じて」います。ですから今日の「産経抄」の、戦地で行方不明になった息子の生存を信じた父親や、震災で「行方不明」とされている家族を「死亡」と認めるか悩む人たちのお気持ちも、ほんの端っこぐらいはわかるつもりです。
その「産経抄」が震災の行方不明者についえどういう扱いをしたか、わたしはまだ忘れていません。ほんの２箇月半前の話です。
【産経抄】３月２３日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/498432/
【産経抄】３月２３日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110323/trd11032303340000-n1.htm
大地震と大津波が何万人もの命を奪い〔後略〕
*1
いったいどのツラ下げて、上記の父親や被災者家族の気持ちをわかったような口ぶりができるのでしょうか。
それ以外は相変わらす、引用されるエピソードとテーマになり得る部分の接続がバラバラで、何がテーマなんだかはっきりしないものの、どうやら「菅辞めろ」と言いたいらしいです。「首相が辞めればすべてうまくいくようになる、そうなるという根拠はないけど」（あるいは「そう思う根拠は言えないけど」）。ならばわたしも、たいした根拠もなく、「産経が潰れれば日本はよくなる」と主張してみましょうか。少なくとも、無神経な文章で傷つく人が減るなら、それはいいことですから。
