黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経のコストパフォーマンス。

 夕方家にいたら、新聞の勧誘が来ました。迷惑がかかるといけないので、具体的には書きませんが、朝刊のみ月2950円という安さなのに、3ヶ月契約すればプリカx枚とさらにカタログ商品2点も進呈という特典だそうです。それじゃ半額、いや1/3ぐらいになっちゃうんじゃ、と心配になりましたが、勧誘の人はなんだかいろいろ切実だったようです。どこの新聞社も大変ですね。具体的には書きませんが。
 ちなみに新聞の勧誘を断るコツですが、現在は「紙の新聞は取ってないから」が有効なようです。Y新聞の場合は「主筆が嫌いだから」で一発ですが、いつまで続けられるか。S新聞に対しては「内容が偏っている上に誤報と捏造だらけだから」と指摘しても、販売店の人には関係ないので、サービス品がどうので押し切られそうになります。まあ電子版に力を入れている新聞なら、「紙の新聞は」で断られても文句はないでしょう。

飲酒運転容疑で市議を逮捕 元衆院議員の長男 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/471826/

 なんとなく目についた一般記事ですが、《元衆議院議員》は自民党所属の坂本剛二氏だそうです。2009年4月に核武装・国連脱退発言をして問題になり、同年8月の総選挙で落選した方です。いや、いい年の大人が起こした不祥事の責任を親に問おうというわけではないのですが、これが民主党所属の元議員だったら、産経は絶対に「元民主党議員」と書いていただろうなあ、と思った次第です。
 なお、市議の逮捕容疑は酒気帯び運転で、飲酒運転ではありません。ストレートニュースでこれだけ簡単に笑いどころが見つかるんだから、やっぱり産経新聞はコストパフォーマンスが高いですね。

仙谷氏トップの機密情報保全の検討委、9日初会合 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/471906/

 もうひとつ、普通のニュースなのにいきなりツッコめる楽しい記事を。政府の委員会で、内閣官房長官がトップになる例は珍しくもなんともありません。見出しレベルに仙谷由人氏の名前を出している報道は産経だけで、あいかわらず独自の戦いぶりが目立ちます。

舞鶴の殺人事件、21日に初公判 被告は無罪主張へ 京都地裁 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/471960/

「真実知りたい」友人や恩師、傍聴を希望 21日の初公判・舞鶴の殺人事件  - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/471955/

 陰惨な事件であり、被害者の安らかな眠りを心から祈ります。と同時に、別件逮捕など警察のあまりに強引な捜査手法が厳しく批判され、冤罪の可能性も指摘されている、注目の裁判です。
 上の記事は公判期日決定を伝え、事件の経緯をざっと解説したもの。強引な捜査についてはきちんと書かれており、冤罪の可能性には触れていませんが(それもまた「偏った報道」には違いありません)、推測できるような内容になっています。思っていたほどひどくはなかったので、いったんはスルーしていました。
 一方、被害者の関係者を取材した下の記事では、二人の関係者のうち一人は《「裁判長はちゃんと見極めて判断してほしい」》というコメントですが、もう一人の《「公判で本当に検察が被告の罪を立証できるのかまだ分からない」》というコメントも掲載しているのは、どうなのでしょう(このように考える被害者関係者のお気持ちを批判しているわけではありません)。裁判員裁判ではありませんし、関係者の感情を伝える意味はもちろんありますが、中立報道の観点からは問題があるのではないでしょうか。

下半身裸で水死する脱北女性たち - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/470803/

 これは4日付から始まった【なぜ解きコリア】という新コーナー。前ソウル特派員の水沼啓子記者が、Q&A形式で朝鮮半島関連を解説する趣旨だそうです。10月に【週刊韓(カラ)から】の連載が終わって水沼記者はどうしたのか、11月23日にソウルから次々に記事が出てきたときも名前を見なかったので気になっていましたが、国内の外信部あたりに戻ったようですね。それにしても、黒田勝弘支局長は、いつまでソウルにいるのでしょうか。
 【週刊韓から】の末期には特に目立ったのですが、水沼記者はいろんな意味で下品な記事が多すぎませんか。前の連載でも「韓国男性に包茎手術が普及している」*1とかやらかしていました。あんまりなテーマで、さんざん悩んだ末にここで言及するのはやめたのですが、なんなんだろうこの人は。今回の記事も、ネタを明かせば、豆満江などを歩いて渡る脱北者は、上陸してからズボンやスカートが濡れていると逃げづらくなるので、ボトムを脱いでから渡河する。しかしその途中で川に流されてしまう悲惨な例が多い、というものです。脱北者には女性が多いので水死者も女性が多くなるから、とはいえ、こういう見出しで人を釣るのは、あんまりではないでしょうか。性的という意味ではなく下品極まりない、品格のかけらもない姿勢だと感じます。