黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の夢想。

政権奪回へ受け皿作りを 自民党新体制 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/438424/

 10日付「主張」です。本来、「主張」の見出しスタイルは、単語レベルの短いテーマをまず掲げ(紙面では上部に横書き)、内容の要約を続ける(紙面ではテーマの下に縦書き)というものなのですが、なぜか今日は逆になっています。これはイザ!だけで、MSN産経ニュースでは従来のスタイルでした。実はまた意図的にスルーしているのですが、今日のもう1本も含めて11日連続でテーマ部分に「代表選」という単語が入っており、一覧で見るとたいへん気の毒な状態、「一つ覚え」という言葉を思い出さざるを得ない状態になりつつあります。頭揃えでそれが目立つのを、せめて避けようという配慮でしょうかね。
 で、さすがの下野なう産経も自民党の存在をしばらく忘れていたわけですが、今回の三役人事でやっと思い出したようです。谷垣さんもご苦労ですね。世代交代を言うなら、現在の民主党幹事長である枝野幸男氏は最大与党の幹事長として史上(少なくとも55年体制以後)最若年の46歳で(それまでの記録は小沢一郎氏の47歳)、いわゆる党三役にも四十代が揃っています。しかし、この点を評価した記事が産経に載っていたでしょうか。まあ、三役がいくら若くてもその上にトロイカがずっしり乗っかっているのは確かですが、その点では自民党も似たようなものです。《現在の日本の惨状をもたらしているのが民主党政権である以上》ってのは、この1年で期待されたほど回復できていない、という意味ではそうですが、そもそも20年近くの不況やデフレを放置し、民主党政権が受け継いだ《惨状》を作り出したのは、どの政党だったでしょうか。だから、国民は完全に自民党を見限り、受け皿たり得ていないのです。
 保守二大政党を前提とすれば、基本政策が似通い、党内の幅の方がときには大きくなったりすることは当たり前です。それを、自民党民主党と似たような政策を掲げれば非難し、いまだに「保守再結集」とか「靖国に参拝すれば」とか夢見ているメディアがむやみに支持するから、自民党の方向性がおかしくなっているのではありませんか。