産経抄、思いこむ。他。
昨日はイレギュラーで早めに書き込み、通常のオピニオン欄をスルーしていたので、2日分まとめて。*1
【産経抄】６月２９日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/409405/
ローマ帝国の税制という最初の話題から、結論までだいたい見えてしまいます。とにかく「消費税引き上げありき」で、ここまで虚仮の一念だともしかしたら本当に岩を通してしまうかもしれない、と感じてしまうこともありますが、もちろん現実世界の壁はそんなに甘くありません。
消費税を含む税制見直しに関して、「（野党に議論を）呼びかけるというところまでが、私の提案だ」と「税率は１０％を参考にしたい」って、矛盾していますかね？ 「明日にでも消費税増税法案を成立させなきゃ許さない」という産経の思惑にとって「参考にする」発言が都合がよかったので、そういう前提が成立したのだと、勝手に思いこんでいただけじゃないんですか？ 協議を呼びかける野党にはみんなの党も社民党も共産党も含まれており、いずれも消費税増税に反対で、増税ありきの協議には参加しないとしています。そんな事情を考えても、また、そうした事情抜きで菅政権幹部の発言を丁寧に追っていっても、「今すぐ消費税増税」という話にはならない、なりようがないことは、何度も指摘してきました。人の話をちゃんと聞かずに思いこみで解釈し、それが間違いだったとわかると「ウソだ！ ウソつき！ 俺はそんな話聞いてないぞ！」とヒステリーを起こすのでは、たとえいくら寛大な政治家でてあっても（まして根はイラ菅の異名を取る人なら）、記者会見で産経記者の質問を無視したくもなるでしょう。
参照：
怒・産経は首相会見で２回連続外されました - 国を憂い、われとわが身を甘やかすの記：イザ！
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/1643808/
【産経抄】６月３０日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/409989/
夏休みの自由研究って、「建物を見て来ました」だけじゃたぶんだめで、少なくとも内部の見学ぐらいさせてもらわないと通用しないと思うんですが、お巡りさんがたくさん警備しているようなところに子供だけで入れてもらえるのかな。で、議員会館の建て替えを決めた議員や政党に入れてはいけない、という内容の主張をしているんですが、それは自民・公明の候補に入れるな、ということですよね？ 広く既存政党の意味にとって、たちあがれ日本または日本創新党に入れてくれ、という懇願なのかもしれませんが。
Ｇ２０首脳宣言 「例外扱い」は恥ずかしい - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/409991/
30日付「主張」でなにより驚いたのは、産経にも恥って感情があったんだ、という点です。構造的になってしまった財政赤字のために国際社会からおミソ扱いされるのは、たしかに恥ずかしいことですが、そうなってしまった反省を菅直人首相に求めるのは、いかがなものでしょうか。ていうかあまりに非論理的じゃないでしょうか。後半では「産経抄」と同じような消費税論議のすり替えを行っていますし、どうすれば菅政権、民主党を貶められるか、でっち上げてでも貶められないか、ということだけこの数年考え続けてきた姿勢は、端から見るとまことに恥ずかしい限りです。
