黙然日記(廃墟)

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産経、フォーラムを開く。他。

天皇特例会見問題で首相は厳しい局面に 与野党に広がる反発 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/335731/
谷垣禎一総裁は14日、大阪市北区のホテル「ヒルトン大阪」で開かれた「フォーラム22」(産経新聞社主催)の講演で〔以下略〕

 目の付け所が我ながら異常だという気はしますが(自慢してるわけではなく真剣に)。いやなにかって言いますとね、この「フォーラム22」なるイベントの情報がまったく見つからないんですわ。この産経記事とその引用を除くと、「12月14日にヒルトン大阪で開かれたフォーラム22についての具体的な情報」は、Google上にもYahoo!JAPAN上にも一切存在しません。「フォーラム22」を名乗る会合はいくつかあります。東京地区の二世経営者の交流会や神奈川のエコ関連NGO、あるいは(事業仕分け作業などで民主党政権と協力関係にある)構想日本が開催した「地球フォーラム22」などですが、産経新聞社が主催しているものではありません。産経新聞社の告知サイト*1および企業IR情報にも、なんの情報もありません。いまどき、オープンなイベントでネット告知がないということは考えられませんから、おそらく会員のみが参加するクローズドなイベントなのでしょうが、それにしても参加者の感想が一つも、mixitwitterを含めたネット上に見あたらない、どういうイベントなのかのアウトラインもわからないというのは、かなり異様な気がします。
 とにかく、「フォーラム22 産経新聞社」でぐぐっても2桁しか結果が出ないので、明らかなノイズは除いてかたっぱしから見ていったところ、野田聖子氏が2007年4月23日に講演していたことがわかりました*2。当時の野田氏は、郵政選挙造反組から自民党に復党したばかりでお茶を引いていたので、ヒマだったのかもしれません。もっとも、谷垣禎一氏は野党とはいえ第二党の総裁であり、それなりに忙しいだろうと思います(自転車で転んで1週間休んでも政局に影響がないていどの忙しさではありますが)。しかしその他に有効な情報といえば、同志社大の研究チームがアンチエイジングについて発表したり*3鹿島建設のチアリーディングチームが演技を披露しつつアミダクジのお手伝いをしたり*4、バリ島のダンス&ガムランが披露されたり*5、そうしたことが判明したぐらいなものです。同大チームのページに明記されている「産経新聞社フォーラム22事務局」なる組織も、産経新聞社公式サイトの組織図には載っていません*6。少なくとも昨日12月14日には、「フォーラム22」なるイベントは開催されていたのであり、こうして堂々と記事に記述するぐらいですから、世間の目から隠したいようなイベントでもないはずなのですが。いったいどういう集会なのでしょうか。

中国副主席来日 政治利用の正当化許すな - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/335750/

 本題にもいちおう言及しておかないといけないでしょうね。15日付「主張」から。訪日した外国要人に天皇陛下がお会いになるのはあたりまえの外交儀礼で、国家のナンバー2ならなんの問題もありません。「習氏は中国共産党内での序列は6位」とか意味不明な基準を持ち出していますが、たとえば菅直人副総理は、民主党内の序列では小沢氏に次ぐナンバー3あたりかもしれませんが、日本国政府のナンバー2であることは、誰がどう見ても間違いありません。副総理なのですから。そして、小沢幹事長の訪中は中国共産党との交流でしたが、習副主席は政府の肩書きで訪日するのですから、元首が対応するのが、繰り返しますが当たり前です。
 問題になるのは、1ヶ月ルールの存在だけです。根拠のないルールではないとしても、これは絶対的な根拠ではなく、慣習に近いものです。むやみに破っていいものではありませんが、役人がどうのこうの言うから取りやめます、できません、で片づく話でもありません。宮内庁有職故実に通じているだけのただのお役所であり、政治家の判断が役所の判断に優先するというのは現政権の根本的なルールでもあります。事業仕分けのその後のように、政治家の判断を後から覆して役所の判断に近い形にすることは有り得る話ですが、1ヶ月ルールにそれだけの力があるでしょうか。これを「政治判断」と呼んで非難するなら、あれだけ叫んでいた霞ヶ関改革は実は不可能であることを、産経新聞が認めたことになりますが。

小沢幹事長 天皇訪韓「結構」は耳疑う - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/335762/

 同じく15日付「主張」。天皇訪韓に関する大きな障碍の一つになっていたのは韓国側の拒否感情だった、とわたしは認識していました。それがなく、韓国側が歓迎してくれるなら結構だという小沢一郎氏の発言は、歓迎されるなら必ず訪韓していただく、という現地を与えたわけでもありませんし、とりたてて問題になるような認識とは思えません。もう一つの障碍は「日本側の一部の人々にある拒否感情」で、いちおう仮にも国民の意見のひとつですから軽視していいものではありませんが、その一部の人たちがいくら耳を疑ったって、一部の意見に全面的に従わなければならない理由はありません。日韓親善友好は日本国民大多数と韓国国民大多数の願いで、そのわだかまりをすこしでも取り除ければというのも、やはり大多数の願いではないかと考えます。

*1:いべさん(東京) http://www.eventsankei.jp/ 、イベントスクランブル(大阪) http://www.eventscramble.jp/ 、いずれにも情報が見あたりません。

*2:野田聖子公式メールマガジン「キャサリン通信」第72号! - メールマガジン | 野田聖子オフィシャルホームページ http://www.noda-seiko.gr.jp/mailmagazine/index.php?catid=13&itemid=130

*3:活動報告 | 同志社大学 生命医科学部 抗加齢医学研究室 アンチエイジングリサーチセンター http://www.yonei-labo.com/news/s2005.html

*4:Kajima DEERS:Cheerleaders:小鹿日記 http://www.kajima.co.jp/deers/cheer/diary/bn2003-2.html

*5:EVENT INFORMATION ドゥイロカの活動(2006) http://www4.ocn.ne.jp/~wayan/event/event_2006.html

*6:産経新聞社 > 会社・IR情報(組織図) http://sankei.jp/company/co_org.html