黙然日記(廃墟)

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産経「主張」、調子に乗る。

国旗・国歌 新政権も「尊重」は当然だ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/321949/

 鳩山首相から「国旗・国歌・改正教基法を尊重する」という答弁を引き出したことで、かなりはしゃいでいます。調子に乗って、民主党大会にも国旗を掲げろとか、道徳教材「心のノート」の配布中止も見直せとか。ひとつ譲歩すると際限なく要求してくるというのは、あまり褒められた心根ではありませんね。
 現行法で定められた国旗・国歌、現行法そのものの教育基本法を政権として尊重する、という答弁自体は、やむを得ない面もあります。ただし、「指導する」と「強制する」はまったく違います。国旗国歌にしろ公徳心とやらにしろ、「尊重すべきものであると教える」のと「尊敬しろ」では意味が違うのに、産経「主張」はそのへんを、例によって混同させています。たとえば、「級友とは仲良くすべきだと教える」のはかまいませんが、「仲良くしろと強制し喧嘩をしたら処罰対象になる」のでは、まったく違いますよね*1。鳩山氏は実は、かなり昔から(たしか新党さきがけのころには)そういう方面ではタカ派として知られていて、政権交代が見えてきたここ数年はあえて控えていた印象があるのですが、やはりこういう答弁になりましたか。残念です。

*1:つばな『第七女子会彷徨ISBN:9784199501340 を連想しました。(掲載誌には)ありがちな女子高生軽百合ものと見せかけて、ちょっとずれた日常を描く、SF感覚に溢れたマンガです(この文脈で紹介すると一部ネタバレになるのですが)。単行本ではなく連載で読んだので、このエピソードが1巻に入っているか不明ですが、かなり面白いのでお勧めです。