産経「主張」、むなしく響く。他。

被爆地・五輪　政治が先走っていないか - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/312383/

　そういうわけで、やっぱりというか、14日付「主張」はこんなでした。核廃絶、ひいては世界平和は、現実菁児を超えた理念だからこそ五輪のテーマにふさわしいのであって、「政治的だから」という非難はいちゃもんに過ぎないでしょう。
　オリンピックというイベントの意義は、まずスポーツ以上に平和の祭典であり、五大陸と国家と民族の融和の象徴なのです。単なるスポーツの祭典なら、永久にアテネで開催していればよかったのです。各地への誘致は多かれ少なかれ政治的なものにならざるを得ません。誘致には「その都市でなくてはならない理由がある」という条件が、強く働きます。「南米初」を売り文句にしたリオデジャネイロの成功が（しかしこれはブエノスアイレスでもサンパウロでもよかったわけですが）、それを如実に物語っています。もちろん、その理由だけで招致できるというものではありませんが、金に飽かせた無意味な招致合戦から脱却し、本来の意義をとらえなおした五輪の開催を強く望みます。
　さらに産経の主張は、どうやら「反核の意見表明そのものが政治的だ」というニュアンスが言外にあふれていて、「むろん核兵器のない世界を目指すことに異論はない」という文言がむなしく響きます。「政治的」ではなくあたりまえの話なのに。秋葉忠利・広島市長に対して古森義久・産経新聞編集特別委員が異常なまでに噛みつくのは、以前に人前で大恥を掻かされたからだ、という説が有力ですが、それがなくてもずっとこんな感じだったでしょうね。

インド洋補給支援　国益損なう撤収の回避を - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/312384/

　そろそろいいかげん、「日米同盟を損なう」以外の具体的な根拠を提示してもらえませんか。こっちも書くことがなくなってきて困ります。