黙然日記(廃墟)

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産経「正論」の上から目線と狭い視野。他。

 23日分です。

【断層】潮匡人 無様だった欠礼新大臣 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090923/acd0909230752005-n1.htm

 10月から紙面刷新でこの「断層」も終了だそうです。この3月に旧「コラム・断」が終了して誕生した新コラムなのですが、2クール打ち切りですか。2007年春にも一度潮氏は「断」を終える宣言をしており、今年春、今回と3度目になるわけです。どうせまたそのまま復活するのでしょう。10月からの産経の紙面刷新も、あまりに早いペースですし、さらに年明けからまた大きな動きがあるというウワサも今日あたりから流れています*1自民党もそうでしたが、なんで素直におとなしく最期を迎えられないものでしょうかね。
 さて肝腎の内容ですが、潮氏がやはり2年間こだわり続けてきた、新閣僚就任記者会見での国旗への敬礼についてです。おそらく、ここを叩こうと手ぐすね引いていただろう潮氏にとって、社民党から入閣した福島瑞穂少子化担当相の一礼はどう見えたのでしょうか。(敬礼ではなく)「会釈した(ように見えた)」と表現していますが。また、最初にこの“問題”を取り上げたとき、福田首相がカメラに向かって一礼したことを、「国旗ではなくマスコミに向けて敬礼した」と物凄い難癖をつけていましたが(普通には、カメラの向こうにいる国民に一礼したと解釈します)、今回全閣僚がカメラに向かって会見したことは、なんとか評価できているようです。福田元首相への難癖はどのように総括しているのでしょうね。

【正論】民主党政権発足に寄せて 田久保忠衛  - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/304751/
 これまで何人もの中国軍人が発言している。戦前の経験に照らして、とにかく強くなれなければならないのだ、と。

戦前というのはおそらく第二次世界大戦前夜という意味なのでしょうが、中国史を振り返れば、アヘン戦争から中華人民共和国成立まで、相手を変え主体を変えてずっと戦乱の時代が続いていて、どれのことやらわかりません。その間ずっと、中国人は自らの軍隊を近代化・強大化せねばならないと痛感し続けていたことはたしかだし、かといって21世紀の現在にその思考を持ち続けることは批判されてしかるべきですが、この発言はあまりにも視野のレンジが狭すぎて、何人もの中国軍人が揃ってそうなのか、田久保氏が勝手に脳内変換しているのか、どちらかといえば後者ではないかと思いますが。
 また、インド洋給油継続問題に関して一昨年秋、小沢民主党代表(当時)がシーファー米駐日大使(当時)を「呼びつけ」公開会談を行ったことを持ち出して、東シナ海ガス田のトラブルについて民主党政権が中国大使を呼びつけたら「私は民主党を多少は見直してもいい」と、どうやら国民の信任を得た内閣よりもお偉いらしい田久保大先生はおっしゃっていますが、ガス田に中国が資材を運び込んで作業を始めたのは自民公明連立政権のころです。そもそも一昨年の件にしても、特定の案件に関して一国の全権大使が相手国の野党に会談を申し入れること自体が異常であって、その異常さを明確にするための公開会談という手法だったわけです。このシーファー氏が内政干渉をなんとも思わず日本を属国扱いする人物だということを、従米派(おとなしく表現してみました)の田久保氏は少し省みてはどうなのでしょうか。

*1:きちんとしたソースがないのでここでは具体的には書きませんが、いよいよ「朝刊フジ」ですか?