黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」、スラングにとらわれる。他。

【主張】ARF閣僚会議 北の友人は一人もいない - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/281557/

 見出しを読んで最初、「北の友人→日本の北側にいる友人→ロシア? ロシアとは友好的になれないという主張?」と思ってしまいました。産経が北朝鮮を「北」と略すこと自体に反対はしないし、文脈から明らかなときならいいのですが、本来は一般名詞です。スラング的に使っているうちに「誰にでも通用する」と勘違いしてしまうことはありがちですが、産経の校正部や整理部はなにをやって遊んでいるのでしょうか。
 この見出しはクリントン国務長官による表現を踏まえています。その他の「アジア重視」とする発言を含め、今回のARF(ASEAN地域フォーラム)でのクリントン長官の発言に産経はたいへん満足しているようですが、半年前には考えられませんでしたね

[abirun]あびるん、突っ走る。

民主「政策集」濃厚なリベラル色 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/281551/
民主党が、実はまだ旧社会党的発想の影響下にあることを浮き彫りにしている。

 いやあ。阿比留瑠比記者にこんなこと言われたんじゃ、民主党所属の日本会議議連所属議員や民社協会は立場がないですね。

 「自民党も右から左までいるし、民主党もそうだ。ただ、決定的な違いはそれぞれが抱える左の体質だ。自民党の左は『なんとなくリベラル』だが、民主党は『本物の左翼』『職業左翼』を抱えている」

 教育問題などに詳しい八木秀次高崎経済大教授はこう断じる。

 八木氏に「本物の左翼」と言われたら、威張ってもいいんじゃないでしょうか。職業右翼、少なくともそれと密接な議員を多数抱えている自民党との比較も楽しいでしょう*1
 で、阿比留記者が挙げて批判している具体的な民主党の政策は、外国ニンジン政権 外国人参政権・国籍法・人権擁護法・国立追悼施設・民法の選択的夫婦別姓導入・教科書採択制度などですが、具体的になにが悪いとかなにが左翼的なのかほとんど説明がなく(国籍法や教科書採択については多少の説明がありますが)、一方で海賊対策法で自衛隊派遣を条件付きで認めているところは評価しています。阿比留記者自身が記事中で「自民党では初めから否定されるか、議論はあったが最終的に棚上げされた政策がずらりと並ぶ」と述べているとおり、自民党の政策と違うから悪いということらしく、この人は本当に議会制民主主義を理解しているんでしょうか。

【主張】民主党政権公約 現実路線選ぶなら歓迎だ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/281530/

 この「主張」も、例によって安保・改憲民主党を批判してはいるのですが、それ以外で全面否定しているわけでもありません。社の主張とも違う路線を突っ走る阿比留記者は、いったいどっちへ向かうのでしょうか。右か。

*1:上述のとおり、民主党にもそういう議員は多かったりするのですが。